歌詞

作詞：齊藤信幸

作曲：齊藤信幸

虚数解 この国の指導者がまた嘘をついている 権力という安酒に酔いしれ歌う　I me mine ペンと言葉とカメラで立ち向かうはずの者は それらしいポーズのあと　無難な話題へと逃げる 戦（いくさ）だけはだめだと語る老人 パチンコ屋の駐車場で息絶える赤児 許さないと叫ぶ声を踏み台に 冷たい決めごとがでたらめにまたひとつ 原発が爆発しても　兵士が飢えて死んでも 結局何も変わらない　自称「美しい国」 私が生まれ育って　大切な人と出会って 泣き笑いしてきた国の　これが正体なのですか 国益　国策　国難　亡国 国語　我が国 国とはいったい　誰のためのものですか 人を貶めることで　浮き上がる者が振る旗 造花と気づかず集まる蝶々のようだ 無理矢理散らされていった命を 次に咲くために散る桜になぞらえ あったことをなかったことにして ありもしない幻へ帰りたがる者よ あなたの愛でる桜には　どんな雨が降り注ぐ 美しいあの山並は　今　何ベクレルだ 不格好なあの輸送機　次はどこへ落ちる 最終処分場は　あなたの庭でいいですか 靖国に眠る者は　何を恨み　何を願う 故郷を追われた人は　どこでどう生きている 札束に群がる亡者　底無しの人の醜さ 風見鶏　右へ倣え　それが解答なのですか さざれ石　苔むすまで　それが正解なのですか ばかげた運動会　賭博場の誘蛾灯 きのう新らしい命が生まれた じっと見つめ返す真っ直ぐな瞳に 告げる答えをこの国は出せるだろうか 人は出せるだろうか