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よるはとびらのかたちをしていて、わたしが開けようと押してみても開かず、泣いてみても開かず、蹴ってみたとてぴくりともうごかないのでした 。 しかし、それは彼女の声ひとつでいとも簡単に開いてしまいました。 宮沢賢治「よだかの星」のよだかが去った後のおはなしです。
作詞:德富美月
作曲:德富美月
こゆびが痺れて。 真冬の底で喉を鳴らした。 よだかはもうここにはいない。 「輝き。」 ひとりになるとしんでしまうそれは ぼくの二つの目玉の中で悲しげに揺れて おやすみのまえの小さな痛みの中で 優しく笑った。 ぼくにはそれは眩しすぎていて どうしようもなく。 悲しくなったんだ。 うたえ。 うたえ。 あの星より高く。 あの星より強く輝け。 うたえ。 うたえ。 ひとりぼっちにならないために。 ぼくのかたちをしたなにかに 名前がつけられたあの日。 ぼくがぼくになった日。 きっとぼくは あの日からずっとそうだ。 「誰からも愛されるように。」 「誰よりも輝けるように。」 ぼくは首輪の色を知った。 「ぼくは月だ。」 飲み込んだ羽虫のいのちのうたが ぼくのからだでもえている。 またひとつ星が消えた。 ぼくはあなたになりたかったんだ。 優しくもないおんがくが 強いわけないんだ。 強くもないおんがくが 美しいわけないんだ。 はじめから意味なんて 無いのかもしれない。 うたえ。 うたえ。 ぼくは星にはなれないけれど。 うたえ。 うたえ。 ぼくはきみにはなれないけれど。 おひさまのあしおとが近づいてくる。 ひばりのうたが聞こえる。 朝がちかい。 きみもとべるさ。
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