春告げの設計

dewey delta
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楽曲解説

「春告げの設計」は、コロナ禍の緊急事態宣言下で作成した楽曲です。 2020年3月の3連休、私と妻は新宿御苑で五分咲きの桜を愛でました。まだ世間のほとんどがマスクの着用を常態化していなかった頃です。 そこからあれよあれよと事態は急変しました。 自宅作業のせめてもの気分転換にオートバイで走る不忍池のほとりには、鑑賞者を失った美しい桜だけがしばらくの間、咲いていました。 午前五時に起床し、仕事用のPCを立ち上げ、昼には自分一人分の食事を作り、モニタが陰ってきたと思うと既に四月は夕暮れており、氷を入れた蒸留酒を飲みながら家族の夕餉をこさえ始める。 その間に声帯は一度も震えない。 この煉獄の間、私は声の出し方に少し疎くなり、補うように、手持ちのCDやサブスクリプションで多くの音楽を聴きました。 浅倉大介氏の「Coda growth」を聴いたのもこの時期です。 直訳すれば成長期の終結、意訳すれば憧れの終わり。Arthur C. Clarkeのあの名作に対するオマージュも含まれているのかもしれません。 この曲を私は、四月の間に繰り返し聴いていました。研ぎ澄まされた一音一音を素直に配した四つ打ちのリズムパターンや16分のシーケンス、その上で歌われる循環コードの主旋律。 懐かしくも新しいこの曲は、異常の春へ捧げられた弔歌のようでした。 弔われるものは忘れられなければならず、忘れられなければ、逝ったものは巡ることができない。 そも創生とは、遺された者が自身の喪失の上に穿った、自らのための墓標である。 そんな戯言すら思い煩うようになっていた自分にとって「Coda growth」は、まるで浅倉大介氏が自身のこれまでの喪失に向けて彫琢した、朗らかなエピタフのように思えたのです。気が付くと、私はCoda growthのシンボルである、あの象徴的なキックの音をminilogue xdで作り始めていました。 こうして、かつての自分への葬歌として、「春告げの設計」は2020年の春に作られました。

歌詞

作詞:taira

作曲:taira

あえかな 色彩は 明時に 露光り 千夜を 日に晒す こぼるゝ 憂いの名残 空放り 顔を上げ When you say good bye, What you see in the light? There is a bright that I found, even if too ephemeral 春告げる 囀りが 今僕の  暮れ果つる 銀色を 染め返していく 君乞うた 彼誰時に 結ぶ手は うちそよぐ 東風に そっと日を分かつ 別れ路に 雪まがう 花殻よ 天霧らす あはれも越して 千々に降り頻れ

アーティスト情報

2006年結成のdewey【デューイ】というエフオピ(上手側システム)とtaira(下手側システム)によるエレクトロユニットに、ナゴムレコードのいくつかのバンドやHzのドラマーだったハッチャキ・カリンが2019年加入。 dewey delta【デューイデルタ】と名前を変えて、都内のライブハウスを中心にバキバキ活動中。 エレクトロニック+ドラム+歌唱+ボコーダー 編成。

shea

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