送信中
作詞:渡邉義邦
作曲:渡邉義邦
スミレの咲く休耕田 包み込むような日差しの向こうで 舞っているのは花びらじゃなくて シジミチョウっていう名前の蝶で 君はそれを追いかけるようにして虹の橋を渡って行くところ 怖がらないで ごめんね ありがとう 君の目を閉じてやる 僕のミスで凄く怒られて お互い頑固で 本音をぶつけ合って 仲良くなって それからは毎日話すようになって 糖尿病から脳梗塞 自室で倒れて医療拒否 「やっと楽になれるんだから放っておいてくれよ」って 死神にも無視されて 一週間後やっと入院 もっと早く治療を受けていれば後遺症も少なかったのに 半身不随で独居生活 制度の隙間を僕がお手伝い 通院清掃服薬管理お買い物その他諸々 家族の機能が働かなくなって久しい 他人の僕だけど最後まで看取るよ 君の目を閉じてやる 誰も悪くない 運命じゃ仕方ない 出会った時から 決まってたことさ 僕より君が先に逝くことくらい サルより馬鹿な僕だってわかる 人間の内面 描いたつもりだった 日本文学よ すぐ楽になるよ 後世における評価など求めない 君の目を閉じてやる 君が手を取って僕を連れ去って 深い森の誓い おとぎ話みたい 君が忘れられることに まだ決心がつかないのなら つかえたものを素手でとってやろう 悲しい魂を流れに戻そう 僕が背中を押してやる 君の目を閉じてやる 小さい頃から走るのが好きだった 短距離は速くなかったけど 走り続ける体力はあった 中学の県大会で3位 高校に入り あこがれの陸上部 先輩達に早く追いつきたくて 苦しい練習 一週間 一ヶ月単位の目標をクリアした 自分の成長を確かに感じて 心身共に充実していた 順調だと思い込んでいた あのコーチが来るまでは 分かりあえないことだけは分かった 超えられないハードルの下をくぐった その後の高校生活と 買ったばかりの靴を壁に投げつけた 無名の文系大学のサークル 毎年参加しているだけの地区予選 今日でだめなら それでもう終わり 陸上との再会からもう一度走ってここまで来たんだ いつの間にか第二集団の最後尾で 前に行く人達を風よけに使って 飛び出すタイミングを待っている自分がいた 飛び出す前に体力が尽きた 君の目を閉じてやる 呼吸が少し荒くなったあと 今までと同じ 眠る前のように 長く息を吐く 筋肉が緩み 体液が溢れる 歌えなかった歌 伝えられなかった言葉 描きかけの絵や 届かなかったゴール 撮り貯めた映像 ツメの間に土 君の目を閉じてやる 大学を卒業 友達は就職 僕は案の定フリーター プロ or die の社会じゃつまらない スポーツの社会における役割 表現と社会との関わり プレーヤーで居続けるってだけのことに かかってくるリスクがこの社会ではあまりにも高すぎる 高校の時通ってた塾の先生が辞めると言うので みんなの前でお別れの挨拶 「僕は役者になります」 僕はフリーター 地元の居酒屋でなんとか食いつなぐ 偶然の来店 「先生、僕のこと覚えてますか?」 「お前か、お前がいるんやったらまた来るよ」 そう言って小皿をつつくその背中は なんだか小さくなったように見えたんだ 君が手を取って僕を連れ去って 深い森の誓い おとぎ話みたい 君が忘れられることに まだ決心がつかないのなら つかえたものを素手でとってやろう 悲しい魂を流れに戻そう 僕が背中を押してやる 君の目を閉じてやる 呼吸が少し荒くなったあと 今までと同じ 眠る前のように 長く息を吐く 筋肉が緩み 体液が溢れる 歌えなかった歌 伝えられなかった言葉 描きかけの絵や 届かなかったゴール 撮り貯めた映像 ツメの間に土 君の目を閉じてやる
ログインが必要です
確認この楽曲はフォロワー限定公開です
また、フォローするには
ログインが必要です
この楽曲はフォロワー限定公開です
フォローするこの楽曲はアプリ限定公開です
利用規約およびプライバシーポリシーを確認し、
同意のうえ登録・ログインしてください。
利用規約およびプライバシーポリシーを確認し、同意のうえ登録・ログインしてください。
アカウント登録はこちら