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犬の歌です。
作詞:芽衣子
作曲:芽衣子
わかってたことだよいつかくることを 覚悟はしてたよそろそろだろうと 届いた知らせはたった3行で 夜のコンビニで泣くこともなかった 最期の写真は眠ってるみたいで 画面に向かってポツリと呟く 優しい君だから最期の時まで 誰も困らさず終えたんだろう 外の冷たい空気があの日のことを思い出させた ストーブを取り合ったっけ ふたりぴったりくっついて 温もりを分けあったけ 私より後に生まれたのに 私より先に母になって 私より先に歳をとって 私を置いていなくなった こんな悲しい出来事に涙が頬を伝うけれど こぼれた涙を舐めてくれた君はもういない 初めましては春先のことで 靴下を履いたよちよち歩きの君 散歩をさぼった次の日の朝は これ見よがしに廊下に粗相 酔っぱらった父の相手はいつも 君の役回り おて、ふせ、おすわり めんどくさそうに座ってる君と 上機嫌な父の後ろ姿 一緒に過ごした日々が当たり前すぎて 君のいない家に帰るのが怖いよ 私より後に生まれたのに 私より先に母になって 私より先に歳をとって 私を置いていなくなった 誰にも言えない悩み事を 君にだけこっそり話してた そっぽむいて尻尾だけで相槌を打つ君に救われてた だけどこれからどうすればいい 誰にも言えない悩みも 酔っぱらった父の相手も誰が 私より空が遠い君が 私を飛び越えて行った先 屋根の隙間から見えていた 狭い空は広かったかい? 幸せだったかと聞くよりも 幸せだったと伝えたくて 誰にも聞こえないくらいの小さな声で呟いた 君は尻尾を振ってくれるかい?
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