歌詞

作詞：内藤重人

作曲：内藤重人

シソーラス 心の闇に沈むその正体を知りたくて 捻り出した笑顔で鏡の前で対峙した僕自身 人生を共にしてきたその顔は他人事を眺めているみたいで 唇から溢れた鉄の味が懐かしくて少し笑えた 帰宅 空腹で開いた冷蔵庫のドアの先の生活 瞬殺されたオンラインゲームのプレイヤーが危険 真実はこれからだと信じて 夜中に並べた音符 幾度となく書き直された言葉 押さえつけていた魔物が顔を上げそうになる時 怖くて仕方がない気持ちが実は在った事に気付く 美しくもなく儚げでもなく鈍感になっていく心情の片隅 眠れなくなって朝になっちゃう事とか これからどんな事が起こるのかなと考えたら怖いけれど ...いつか君は沢山のひとを幸せにするよ 初めての人は確か僕にそう言ってくれた スマホの灯りを頼りにタイムラインを眺めながら 新しく知った歌手が現代を描く音楽に耳を傾けている 古い岩波文庫本の歴史小説が好きだ 偉大な男は泣き言を言わない ページの先の勇者達には勝利の栄光 ファンタジー思考なら負けないつもりだ 不遇で有るが故 孤独と沈黙は手を取り合った 緊張感は千回の先も消える事はないのだ 空を飛ぶ夢をよく見るんだ 力尽きて降下していく途中の背景は不思議と絶望感には包まれていなくて 儚げで切なげでドラマティックに思える程 それでも無垢ではないから 運命とか宿命とか根源みたいなものがあるなら 出来れば言葉になんてしてほしくない 独立性を保った思考は永遠ではないのに無責任にはなれない 人生を無為に過ごさないで欲しいと父親は言っていた 後悔先に立たず 本当はもっとわかるように言ってほしかった 悪魔が近くて腰掛けて笑っている 魔物はどこかに去ってしまったみたいだ　　　　　　　　　　　　　　　　僕の影は闇の中で今日も暮らしているだろう 誰かがこちらを振り向いて「静かに眠れば？」と呟いた あなたには使命があるんですよと友人は言った 名前の無い骨組みを組み立てている 真実は今まであり これからであるのだろう 引き上げた毛布に埋めた表情 青天白日の中で立ち尽くしている場面 高架下から商店街へ 加速度を増していく 季節が移り変わっていく 愛しているよ、なんてね　ありがとう、またね とか さようなら、心の中で思ったり 怒ったり、笑ったり、悲しくなったり、喜んだり 忘れてしまったり、思い出したりしながら 年を取って誰かの言葉を思い出して 風が吹いて時が流れていくのを眺めていくのを きっとずっと眺めていくんだろうな