
歌詞
作詞:種市魁人
作曲:種市魁人
白く煙る 駅のホーム 言えなかった言葉が まだ胸にいる 手袋越しに 感じた温度 いまはもうないことに すぐ気づいて 遠くのビルに 溶けてく吐息 「元気でいるかな」って 誰に聞いたんだろう どこかで止まったままの 心の時計を いまだに背負ってる 雪がすべてを 包んでくれたら 少しだけ 歩ける気がした 踏みしめる足音が ひとりきりでも その分だけ 静かに 前を向ける なくしたわけじゃない しまっていただけ あの冬の空を まだ覚えてる 自販機の灯り 揺れる歩道に 昨日の続きが ふいに重なって 街のにおいも 変わらないのに 「ただいま」と言えない 場所になっていた 何度も見た交差点 君とすれ違う幻を探してた でも、もういいよ 今の僕には 僕がいるから こぼれた言葉さえ 凍りつく夜も 本当はちゃんと 届いてたんだろう 答えを探すより あたためるように 胸の奥で そっと抱きしめた 忘れたわけじゃない 痛みが薄れただけ それでも僕は あの日の君を 責めたことは 一度もなかったよ 踏みしめる足音が ひとりきりでも その分だけ 強くなれた気がして 今なら言えるよ 何も間違ってない 冬の終わりに 少し笑えた また会える気がした それが幻でも 胸にある灯りは まだ消えてない 白にまぎれて そっと進む この僕の 続きの中で
楽曲解説
冬の静けさに、ふと置いてきた感情が浮かびあがる。 この曲『白にまぎれて』は、“時間が止まったままの想い”と、そこから一歩ずつ進む自分を描いた楽曲です。 舞台は、白くけむる冬の駅のホーム。 言えなかった言葉、すれ違った記憶、変わらない街のにおい。 過去と現在が交差する情景の中で、主人公は”かつての誰か”に向き合いながら、やさしい答えを胸の奥に見つけていきます。 歌詞には、失ったものを否定せずに「しまっておく」ことや、再会が叶わなくても「幻でいい」と受け入れる、静かな強さが込められています。 バンドの中でも特にエモーショナルな一曲。 冬の夜、ひとりで歩きながら聴いてほしいです。
アーティスト情報
東京・立川発、SEと教員でやってる社会人バンド「the bookmark」! 仕事の合間に音楽やってますが、気持ちはけっこう本気です。 “誰かの心にそっと寄り添える音楽”をテーマに、 都内を中心にのんびり活動中! 日々のなかでちょっと疲れたときとか、 ふとした瞬間に聴いてもらえたらうれしいです。 よろしくお願いします〜!











