
歌詞
作詞:Satomi
作曲:Satomi
今月の支払いが終わって 口座が4桁になった 前回の動画の再生回数は 3桁だった 30代同級生はみんな家族を持ってて 夢を持ってるなんて自分だけだった 同窓会で歌ってよって 言われたけれど 行けるわけないじゃん だって惨めなだけだから こんなに恥ずかしい歌を 出すつもりなんてなかった でも聴いてみたいって何人かから コメント来たから 「新しいアルバム聴きました」 「どこかで聴いたような曲ばっかですね」 「もっと色んな音楽聴いたらどう?」 「会社勤めから逃げてて乙です」 コメントどうもありがとう 僕の渾身の8曲たちは インターネットの海に沈んで 誰も取り上げない 夢追い同盟応答せよ 今日は動画を投稿できたよ そっちはどうだい調子はどうだい? 夢追い同盟応答せよ 応答せよ応答せよ いいねボタンで生存確認し合おうぜ わかってるんだ わかってるんだ 僕には才能ないんだ わかってるんだ わかってるんだ 夢を叶えるのに遅すぎたけど 掃いて捨てるほどいる歌うたい 偶然の出会いは運命だ 共感してくれたらきみも僕らの仲間だ 「●●さんのパクリですか」 「バズることが目的ですか」 「誰をターゲットにしてるんですか」 「傷の舐め合いみっともないですよ」 やったことのない奴らが 痛みを知らない奴らが 妬み羨ましがる奴らが あれこれ言ってくるだろう 大丈夫、この人は現実世界でも 嫌われてるだろうって 自分に言い聞かせながらも 心にずっと残るんだ 愚痴ばかりの人は言うだろう 「夢はどうせ叶わないもの」 輝いている人は言うだろう 「夢は叶えるためにあるもの」 選択は2つに1つ 選べるならどちらを選びたい? 夢追い同盟応答せよ 今日は動画を投稿できたよ そっちはどうだい調子はどうだい? 夢追い同盟応答せよ 応答せよ応答せよ コメント欄で近況報告し合おうぜ 夢追い同盟応答せよ 夢追い同盟応答せよ 応答せよ応答せよ応答せよ わかってるんだ わかってるんだ 僕には才能ないんだ わかってるんだ わかってるんだ 夢を叶えるの遅すぎたけど 掃いて捨てるほどいる歌うたい 偶然の出会いは運命だ この歌が届いたなら 少しでも心に響いたなら きみの口角が上がったなら 僕はまた歌い続ける
楽曲解説
みなさんご存知の通りですが、まさに私の人生を変えた曲とも言えますね。 この曲が生まれたきっかけをお話ししたいと思います。 2024年の暮れです。その年の夏には地元名古屋でワンマンライブを成功させたものの、以降の活動はいまいちパッとしない。そんな中、ずっとずっとSNSのショート動画を頑張ってきたつもりでした。 でも、何をあげてもバズらない。自分の曲なんか何度上げても誰にも届かないから、カバーをしてみても、だめ。八方塞がりな状況の中、なんとか状況を変えたくて必死にもがいていた時期でした。 そんな中、主にInstagramで、「僕は手取り20万円の会社員。」とか語りながら玄関から帰ってきて、ご飯を作って、食べて…みたいなVlog風のフォーマットのショート動画がよく流れてきていて、これが最近のトレンドなのか、と思いました。 もしかしたら自分もこんな風なフォーマットで動画を上げたら少しは再生されるかもしれない、と思い、作ったのです。 「いつになったら、夢を諦められるんだろう。私は今年33歳の、自称ミュージシャン。同級生たちはキャリアを積んで、子供を育てたりしているのに、私はお金もなくて、1Kの狭い部屋に住んでいる」 みたいな台本でした。 これをTikTokにアップしたところ、再生数がぐんぐん伸び、たくさんのコメントがつきました。 「私も同じ状況です」「お互い頑張りましょう」というコメントから、「会社勤めから逃げてて乙」(まさに夢追い同盟の歌詞そのまんまのコメントです)みたいなアンチコメントもたくさん来ました。 その中には「この気持ちを歌にしてほしい」「そんな曲を聴いてみたい」という声もいくつかいただきました。 このコメントを見た時、正直これを曲にすることはあんまり乗り気じゃなかったです。こんな自分が惨めな気持ちになるような歌を歌って何になるんだ、と。 でも、動画のコメント欄で「お互い頑張りましょう」っていうコメントが並んでいたこと。これにはとても驚きました。うまくいっていない自分の状況に飲まれている中だとつい視野が狭くなってしまい、世界でひとりぼっちのような気がしていたんです。だから、全国にこんなにも夢を追う仲間がいたのか、と。まるで同盟みたいだな、と感じました。 「〇〇同盟応答せよ」というフレーズはそこからすぐに浮かびました。どうせならかっこいい名前の同盟にしてやろう、何がいいかな、と英単語とかも色々と調べてみたんですけど、かっこよくはないがシンプルに「夢追い同盟」がいいだろう、という結論になり、あのサビが生まれました。 それで、ワンコーラスの弾き語り動画を2025年の1月に公開したところ、万バズを記録し、生まれて初めて「自分のオリジナル曲がバズる」という経験をさせてもらいました。この状況、ずっとずっと喉から手が出るほど欲しかったので、本当に嬉しかったです。 実はこの曲のタイトルは最初、違うもので考えていました。「ソーシャルメディアブルース」という名前でした。 でも、当時活動の相談に乗ってくれていた、TikTokライブのマネージャーの塚原さんという方が「タイトルは絶対に”夢追い同盟”がいいよ!安直に感じるかもしれないけど、今のフェーズは覚えてもらいやすさが大事!」と熱弁してくれて、タイトルが”夢追い同盟”になりました。今となっては本当にこのタイトルにしてよかったと心から思います。塚原さん、この場をお借りしてお礼させてください。あの時強く”夢追い同盟”を推してくれてありがとうございます。 私が出演させていただいた令和の虎では「バズるために考えられて作った曲には魂がないのではないか」みたいな議論がなされていましたが、バズるために工夫することと、魂を込めることは、両立できると私は考えています。あの場では緊張してうまく喋れなかったことが今でも悔やまれるので、ここでお話しさせていただきたいです。 この曲の歌い出し「今月の支払いが終わって口座が4桁になった」は、バズるための戦略でした。ショート動画は最初の1秒が命というノウハウが溢れている昨今です。最初の1秒でこの歌詞のテロップが流れてきたときに「なんだこの曲は?」と思わせるのが目的です。 ですが、このフレーズをはじめこの曲の歌詞の内容は全て、私が実際に体験した事実です。バズるために捏造したものではありません。 例えば最初の歌い出しを「夢追い同盟応答せよ」にすることもできたかもしれない。でもいきなりそれだと強烈に興味を持たせることができない、スワイプされてしまう、と考え、誰もが直面するお金の問題を冒頭に持ってくるという「工夫をした」ということです。 あとは、批判コメントの中でとても多いのが「家族を持っている人を”夢がない”と馬鹿にしているだろ」という内容。これについてもしっかり説明させていただきたいです。 まず大前提として、私は家族を持って子供を育てている人たちが眩しくて仕方なかったんです。 1番の歌詞にもある「同窓会で歌ってよって言われたけれど行けるわけないじゃん」も実話です。 ある時、高校で同じクラスで華やかな女子のグループの中心人物だった女の子(かほちゃん)から、メッセンジャーでDMが来ました。 「今度、同窓会を兼ねて〇〇ちゃん(同じく華やかなグループにいた女の子)の息子くんのお誕生日会をやるんだよね。歌いに来てほしいんだけど、ギャラはいくらで引き受けてくれるかな?」という内容でした。 懐かしい気持ちと、お誘いしてくれたことへの嬉しさが最初に来たのですが、それと同時に「貧乏でまだ何者にもなれていない自分が歌いに行ったところで、家族を築いてキラキラしている同級生と比べて惨めな気持ちになるだけじゃないか」と思いました。 日程は数ヶ月後だったのにも関わらず、私は「その日はちょうど予定が入ってて難しいんだよね、ごめんね!」と嘘をついて断ってしまいました。 当時の私はとても視野が狭くて、ただただ自分の持っていないものを持っている同級生たちが羨ましくて、子供を育てているという点でも社会にちゃんと居場所を持っているように見えて偉いと思ったし、尊敬していました。それに比べて、こんなお金にもならない夢にいつまでも縋り付いている自分なんかみっともない、とさえ感じていて、 「夢を持ってるなんて自分だけだった(=叶いもしない夢にいつまでも執着している自分はみっともない)」というのは、大きな自虐の意味を込めています。 なので、この1フレーズを、まさか一部のリスナーから「同級生たちは夢を諦めてる中、夢を持ってるのは自分だけだったぜ、おれはみんなと違ってかっこいいぜ!ははは」みたいな解釈をされるとは夢にも思っていませんでした。「この1フレーズに傷つきました」とも送ってくるリスナーさんもいて、誤解を生んでしまう表現をしてしまって本当に申し訳ないな、と思っています。 とはいえ、これは私にとって大きな発見でした。ずっと私は、夢に執着しているのってすごくかっこ悪いことだと思っていて、「夢を持っているなんて自分だけだった」は100人中100人に「自虐の表現だ」と解釈してもらえると信じていました。しかし実際には一部からは誤解されてしまった。 でも、実は批判コメントを送ってきた人たちって、「夢を追いかけることはかっこいいことだ」という価値観を持っていた人たちかもしれない。同窓会に誘ってくれたかほちゃんも、別に私のことかっこ悪いなんて思っていなくて、純粋に歌いにきてほしいという気持ちで誘ってくれていたんだろうと思います。しかもギャラまで提示してくれていた時点で、私のことちゃんとリスペクトしてくれてたんだろうなっていうのも伝わってくる。 そう考えると、かほちゃんの気持ちを無碍にしてしまったことがとても悔やまれてきます。あの時は本当にごめんなさい。そして、誘ってくれたこと、本当はとっても嬉しかったよ。 いつかちゃんと売れて、自信を持って、同窓会に歌いに行かせてほしいです。その時のギャラはいりません。だって、あの時かほちゃんが同窓会に誘ってくれたことがきっかけで、人生が変わる曲を作ることができたから。
アーティスト情報
「夢を諦めない33歳が描く、本物の応援歌」 Vo. Satomi による名古屋発のバンドプロジェクト。 Satomi の15年の音楽人生を綴った楽曲「夢追い同盟」がInstagram・TikTokで話題に。 SNSでの総再生回数200万回超え。 「電車の中でつい泣いてしまった」「夢追い同盟に入れてください」「いつかフェスで見たい」など熱いコメントが相次ぐ。 現在は夫であるドラマー、芸大講師のギタリスト、名古屋で引っ張りだこのベーシストを迎え、スケール感のあるバンドサウンドへ進化中。 クラウドファンディングで295万円を集め、今年の5月ごろに待望の「夢追い同盟」が収録されたフルアルバムをリリースし、 2026年秋には初の全国6都市ワンマンツアーを行う。









