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私たちはコミュニケーションをより円滑に行うため、場面によっていくつかの要素をそぎ落としながら会話をしている。一度出た名詞はコミュニケーション中に再度繰り返して使用されることは無く、代名詞による置き換えによって私たちは会話を円滑にしている。そこには、簡略化によって削除された微細な言葉の表現たちがいただろう。その排除は、特に主語さえもなくしてしまう日本語においてはなおさら、思考されるべき問題だ。
作詞:ukiyojingu
作曲:ukiyojingu
私たちの人生は愛に満ち足りている。 私たちの人生は希望で溢れている。 私たちの過去は、私たちを強く肯定する。 それは事実だ。 それ以外の言葉は何もない。 何も言葉を発してはいけない。 夕日が沈み、素晴らしきこの日々が終わることが、心より恐ろしいからだ。 赤い焦燥感を纏ったまま、強烈な色彩を帯びて西に向かう。 終わってしまうことを恐れている私はその微細に涙を流す。 私を蹴落とそうと、背中を押し続ける人間は誰だ。 微細の無い人間たちの行動には、一切の躊躇がない。 誰しもが、その一部である。 その瞬間を恐れている。 その瞬間を恐れている。 誰一人として欠けてはならず、名前を持ってはいけない。 そうして、私たちは機械へと成る。 緩やかにプログラムを構成する。 夕陽を信仰するように。 彼岸花に恋をするように。 2分間の微細を、忘れないように。 私たちの人生は愛に満ち足りているか? 私たちの人生は、希望で溢れているか? 私たちの過去は、私たちを肯定したか? それは事実か? 失われた微細には、きっと私たちが望んだ全てがあるはずだ。 そこには、全体に回収されることの無い、信仰されるべき私の「個性」がある。 その僅かな瞬間さえも見落とさず、記録することはできないだろうか? その答えは、とっくに分かっていたはずだった。 全体に還元され、消費されていく私たちの「今」を、放置することはできない。 還元されないその間隙は、夕日が沈んでしまうことを恐れる私、そのものの証明なのだから。
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