歌詞

作詞：阿部有那

作曲：阿部有那

何になりたいんだろう。 「何にもなれやしないよ」 そう言って目を伏せた私の中に、 本当は何にもなりたくない自分がいた。 これは、最近気づいたこと。 あとこれも。 「量産型にはなりたくない。」 なーんて言ってる私は、 人並みに生きるための努力すら面倒臭くて、 それをサボりたいだけなんだってこと。 「私らしく」の中身も知らない私は、 何者でもないまま、今日を生きる。 生きるためだけになんて生きたくないな。 大人になんかなりたくない。 ていうか大人になれるのかな、私。 そうやって思ってたって、 一日、また一日と容赦なく時間は過ぎていって、 年齢に心が追いつかない私に、 「もう現実を見ろよ」ってそう言ってくるんだ。 分かってるんだけど、分かってるから、 今こんなに悩んでるのに。 悩んでる？ 本当に？ このままどうにかなるんじゃないかって思ってない？ 思ってるよ。 というかそうであってほしい。 今はお先真っ暗でも、 今までみたいに今やりたいことをとりあえずやっていけば、 何かに繋がってるって、 そう信じていたいんだ。 やりたいこともわからないくせに。 十八にもなってって、 呆れられるかな。 君がくれた言葉　うまく飲み込めないまま そんな自分に苦笑いして 君がくれた缶コーヒー うまく飲みきれずに まだ子供な私には苦かった どれだけの意味をつけたら 「何のために」の鎖から抜け出せるだろう どれだけの日々を超えたら 自分のことくらいは救えるんだろう 「こんなもんじゃないよ」 そう言って笑ってくれた君のことも幸せにできるかな 「死んだらどこに行くのかな」 どこに行く勇気もない私は 君のことまで不幸になんてしちゃだめだね もうこんな自分やめにしよう 何度そんな歌を歌ったろう 痛い苦しいは怖いから すっと空気に溶けるように そんな風に消えられたらいいなって思うの 存在も記憶も全部誰にも残らなければ 誰かを傷つけることもないから 同じように繰り返し 沈んでは浮かび浮かんでは沈み 自分で勝手につけたラベルを 剥がせなくなって 何かを待ち続けるだけ 何も来ないのに 何も来ないから 「こんなもんじゃないよ」 そう言って笑ってくれた それならそうだということにしてみよう ダメな時はその時考えればいい 不安でも生きていけるなら今日はいっか 歩かないとじゃなくて 歩いたときに見える景色を知りに行こう 毎日は無理でも今日は歩ける そんな日に少しずつ 「あんなもんじゃなかったね」って 笑い飛ばせたらいいな ここまでのお話は全部ノンフィクションで これから先のお話はまだ私も知らないから 次回作に、乞うご期待