
歌詞
作詞:ユゲロック
作曲:ユゲロック
午後を刻む鐘のように 壁の向こうで響く音 行きかう誰もが知らないまま 街は今日を組み立てている 昼間に見つけた星たちが 青い火花を散らしながら 黙ったままの屋根の上で 小さな季節を照らしてる 急ぐ理由もない空に 細い雲だけ流れてく 銀色の飛行機ひとつ 高架の向こうを駆けていく 追いかけるほどじゃないけど 少しだけ耳を澄ませた 黒い鉄の匂いさえ 今日は悪くない気がした 名もない午後の片隅で 街は静かに歌ってる フランジナットをかき寄せて 仮止めのボルト締めていく 曲がり角を確かめるように ゆっくり影を運んでく 古い星屑こぼれ落ちて アスファルトに消えるころ 角の自販機の灯りだけ ひと足先に夜を知る 錆びたフェンスの向こうには 誰かの明日が積まれてる 銀色の飛行機がまた 高架の向こうを駆けていく 手を振るほどじゃないけど 少しだけ目で追いかけた 黒い鉄の匂いさえ 今日は懐かしく思えた 名もない道路の片隅で 街は静かに歌ってる 銀色の飛行機ひとつ 高架の向こうを駆けていく 追いかけるほどじゃないけど 少しだけ眺めていた 黒い鉄の匂いさえ 今日は悪くない気がした 名もない午後の片隅で 時は静かに流れてる
楽曲解説
僕が暮らす町には、昔から町工場がたくさんあります。 鉄を叩く音、溶接の火花、油とゴムのにおい。 高架の向こうを走る電車の音や、頭上を低く通過していく着陸態勢の飛行機。 毎日見ている何気ない風景だけれど、そこには誰かの仕事や暮らしがあって、街は静かに動き続けています。 この曲『鉄のにおい』は、そんな町工場の風景を感じながら作りました。 夢や成功を歌うのではなく、名前のない日常の中にある美しさや温もりを描いた一曲です。 忙しい毎日の中で、ふと立ち止まって耳を澄ませたくなるような、そんな時間になれば嬉しいです。
アーティスト情報
ユゲロック 大阪を拠点に活動するソロロックプロジェクト。 90年代〜2000年代の邦ロックやUKロックに影響を受け、日常の風景や記憶の断片をギターサウンドに乗せて歌う。 夢や挫折、夕暮れの商店街、帰り道、神戸の港。 特別ではない景色の中にある感情を切り取りながら、一曲ごとに異なる物語を描いている。 力強いギターロックからノスタルジックなミドルバラードまで、ジャンルに縛られず「心が動いた瞬間」を音にすることがテーマ。 今日もどこかで、誰かの帰り道に寄り添うロックを鳴らしています。









