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作詞:ignekrof
作曲:ignekrof
4時に目が覚める。 外は雨が降っていて真っ暗だ。 ガラス戸のほんの少し先も見えない。 光など一つもない。 ふと、この窓の外には何もないのではないかと思う。 どこまでも、黒い靄のようなものが続いているだけで 世界はさっき、そこからなくなってしまったのでは、と思う。 ふと思う。 あの時手に入れておけばよかったと思う幾つかのものが 胸を去来する。 そういう時、体が引きちぎられそうな痛みを覚える。 手に入れたものを養っていく金と労力が惜しいと思った。 だから切り離した。 あの時は、まさか毎日毎日、 毎晩毎晩 死ぬ時のことを考える羽目になるなんて思っても見なかったからだ。 しばらく窓の外の闇を眺めた後、 俺はベッドに潜り込む。 布団はまだ暖かい。 もう携帯電話でくだらないサイトを見るのもうんざりだ。 アラームをかけ直して眠りに落ちる。 何度でも悪夢の中へ落ちる。 それだけの強さが今の俺にはある。 ガラス戸の外には何もないというのは嘘だと、2時間後にわかる。 6時に日が昇る。 コーヒーを飲み、ゆで卵を食べ、仕事に向かう。 もはや死ぬときのことは考えていない。 生活が続くのだ。 生きるということが続くだけだ。
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