
歌詞
作詞:Nozomu
作曲:Nozomu
重いカバンを背負った あの通りを歩く彼は 人混みの中を 置いてかれないよう 先を急いでた 板につかない言葉も こっそり辞書を引きながら いつになればと その時をずっと待っていた でも仕事終わりの 口元解ける空気が好き 目尻に皺寄せた いつもしかめっ面なあの人も 愛する幼い我が子の 小さな手を引きたくて 仮面を脱ぎ捨て 颯爽と家族の元へと急ぐから このスクランブルの中で ぶつかったあの人も きっとこの道の誰かと 鼓動を重ねてる 人波に乗りながら 膨らむ振動に ふと気が付けば僕も 足音のリズムを重ねてる 駅前、高架下の カフェの店員の彼女は 飛び交う注文の隙に エプロンの紐を結び直した 柔らかくしなやかに 手早く豆を挽きながら 繰り返す日々の 行く末は何かを考えていた 「いつものやつを一つ下さい」と なじみ深い声の 同じ時刻に現れる 彼の名前も知らないけど いつも決まって頼む コーヒーの種類は分かる そんな自信を そっとカップに注ぎ 湯気の中 微笑んだ このスクランブルで零した 何気ない呟きも ひょっとしたら誰かが 大事そうに拾ってる この冷えた胸の奥を そっと温めるような 一杯分の生きがいを 僕らは互いに渡してる 無機質なビルの間に吹く風は やけに冷たくて ここに来た意味も たまに忘れそうになるけど このスクランブルの中で 出逢ったあの人の いつかの優しい声が 僕の中 流れてる 血液に乗りながら 膨らむ振動に 僕の心臓の鼓動が弾んでる このスクランブルの中で ぶつかったあの人も きっとこの道の誰かと 鼓動を重ねてる 人波に乗りながら 膨らむ振動に ふと気が付けば僕も 足音を重ねて このスクランブルの中で あなたとリズムを重ねてる そして今僕は この渋谷のストリートピアノで 雑踏を押し退けて 恐る恐る椅子に腰をかけた あなたの目を惹きたくて 優しい音を弾きたくて スクランブルのような 鍵盤の上をゆっくりと歩き出した
楽曲解説
渋谷のスクランブル交差点を舞台に、都会の距離感の奥で、人と人の想いや優しさが静かにつながり、巡っていく様子を描きました。 この楽曲では、会社員やカフェ店員など、それぞれ異なる立場の人物の視点を描きながら、一人ひとりの「鼓動」や「リズム」がバトンのように受け渡されていく様子を表現しました。何気ない一言や仕草、誰かのために働く姿が、知らない誰かの心を少しずつ動かし、その温もりがまた次の誰かへと受け継がれていきます。 そして最後、その見えないつながりに背中を押された主人公は、渋谷のストリートピアノへ向かい、今度は自分が音楽を通して誰かへ優しさを届けようと、一歩を踏み出します。 孤独とつながりが共存する都会を舞台に、人と人との想いが循環していく物語を描いた一曲です。
アーティスト情報
25歳、神奈川在住、シンガーソングライター 平日会社員、週末シンガーソングライターとして活動中。 日常×文学×哲学で日常で重ねられる言葉を大切にした曲を主に制作。 Tiktok・Youtube・X等のSNSでオリジナル曲を投稿し活動中。









