NINE SPICES Presents "SHINJUKU CALLING - Billie Zizi(Edmonton,Canada)Japan tour 2025 in Shinjuku -"
カナダのシンガーが艶のあるローファイサウンドでフロアを満たしたインディナイト。
全11公演を回るBille Ziziの初来日ツアー。ちょうど折り返し地点となったNINE SPICESのブッキングイベント「SHINJUKU CALLING」。このイベントはこれまでも海外アーティストを招いて行われた回が幾度かあり、今回サポートを務める共演者にはエレキピアノ&ドラムのデュオ魚田二月/エレクトロニクスミーツシューゲイズギター2ピースのDE±CHO/80's UKインディの影響を思わせるシンガーソングライターDeerflower/ドラムンベースとドリームポップのハイブリッドバンドtommy Muff’donaldsの4組。贅沢なサウンドのラインナップが心地よい時間を彩りました。
1st Band / 魚田二月
エレキピアノボーカルとドラムのデュオスタイルで、超速ジャズドラムとこれでもかと音符を詰め込み飛び跳ねるピアノプレイで圧倒するスーパーテクニカルバンド。キャッチーで情熱的なVoハルさんの歌もそのプレイと呼応しフロアをぐいぐい惹きこんでいく。同じ編成でもあるDOMi & JD BECKにもシンパシーを覚える迫力の演奏でした。
setlist
- 01.希死
- 02.からさわぎルームメイト
- 03.街の熱
- 04.手抜きフライデー
- 05.オーマイ
- 06.アイキャンビーフリー
- 07.早寝

2nd Band / DE±CHO
今は活動休止中で過去には台湾公演を行うなど精力的に活動していた埼玉のシューゲイザーバンドFogparkのギターボーカル/ベースのメンバーによるエレクトロニクスユニット(ギター小嶋氏は東京のエモロック4ピースSigarDownのギタリストでもある)。ラップチューンも繰り出すぶ厚いキック&ベースに、シューゲイザーバックボーンで数々のペダルエフェクトを駆使したドリーミーなサウンドにとても新鮮な響きがありました。Fogparkの楽曲のリミックスも演奏され二人のヒストリーが音となったステージでした。
setlist
- 01. 庭園
- 02.free size
- 03.you know
- 04.sad love
- 05.ブルースカイボーイ

3rd band / Deerflower
アコースティックギター弾き語りでthe smithにも通じるクラシックなUKインディロックにストレートに影響を受けた少し物哀しい旋律が美しい日本語の楽曲が気持ちいいインディーフォーク。彼は曾我部恵一氏が運営するレコードレーベルROSE RECORDSに所属するロックバンドSuperyouのギタリストとしても活躍している。バンドの時には隠し持っていた美声を遺憾なく発揮するビューティフルなプレイが沁みるライブでした。
setlist
- 01.stay
- 02.insomnia
- 03.1979
- 04.day by day
- 05.find yourself

4th band / tommy Muff’donalds
軽快で硬くビート落していくドラムプレイとドリームポップの融合。というありそうでなかった、けどこれを聴きたかった!というセンスフルな楽曲と、シンガーとして魂がこもるカイミさんのボーカルはPink PantherやBillie Eilishなど現行の海外ポップスと自然にリンクするトレンディーなクールさも魅力たっぷりなバンドです。
setlist
- 01.春があなたを
- 02.世田谷代田
- 03.Summer's prelude
- 04.別れる、loop
- 05.ネオン、街

Billie Zizi
ゴージャスで華やかな歌声を支える、繊細な音から激しい瞬間までのダイナミクスを自在にコントロールする手練れのバックバンドに支えられたインディネオソウルともいうべき演奏にゆっくり体を揺らしてグラスのお酒も全身に溶けていくような心地よいライブ。ボーカルBillieのセミホロウのテレキャスターの枯れた響きもクラシカルで素晴らしい夜の幕を閉じるパフォーマンスとなりました。
setlist
- 01.midnight sun
- 02.pic if a pic
- 03.LEVITATE
- 04.Big dreams
- 05.neon dream
- 06.GAS STATION
- 07.HOPE

文:佐藤(新宿NINE SPICES副店長 / 9spices distro)
撮影:佐藤(新宿NINE SPICES副店長 / 9spices distro)