今年4月30日に代官山UNITにてフリー・ワンマン・ライヴ"祝!初ワンマン~タダだ!タダだよ!全員集合~"を行ったBentham。応援してくれているファンへの感謝を込めた初ワンマンは、キャパシティの10倍にも及ぶ5,000通もの応募があった。その映像をひとりでも多くの人へ届けるために、彼らはEggsとタッグを組み、"Eggsサポートプロジェクト"を実施。クラウドファンディングに馴染みのないリスナーでも気軽に参加できるプランを立ち上げた。バンド初の試みとなるクラウドファンディングの話題や、初ワンマン以降のライヴにかける想いなどから、今のBenthamのモードを感じ取ってほしい。
インタビュアー:沖 さやこ
-"Eggsサポートプロジェクト"で初ワンマン・ライヴのDVDを制作することになった経緯とは?
小関:今年の4月に代官山UNITで行った初ワンマンが、フリー・ライヴということもあって応募が殺到しまして。"より多くの人にこの日のライヴを観てもらいたい"という想いからDVDを出そうという話になりました。もともと僕はクラウドファンディングが好きで、これまでいくつかサポートをしてきたんですよね。リターンの内容もそれぞれ違って興味深いし、音楽シーンで言うとレーベルに所属してないアーティストが自分たちの力で道を切り拓いていく熱量を直接受け取れるし。直接アーティストを応援したり支援したり、(アーティストとリスナーで作品を)一緒に作っていくことは、これからの時代には必要なんじゃないかなと思っています。
須田:僕はオゼ(小関)ほどクラウドファンディングに詳しくなくて、今回の話をきっかけに他のアーティストはどんなことをしているのか調べました。単純にDVDをリリースするだけだと、DVDというアイテムと金銭の交換でしかないところが、クラウドファンディングだと参加する人の価値観でプラス・アルファを選べるという仕組みがすごく面白いなと思って。今回こういうチャレンジができて良かったです。
鈴木:僕らのプロジェクトにはバックステージに来れるプランがあって、最初は"そんなに来たい人いるかな......?"と思ったんですけど(笑)、結構いたみたいで、嬉しいことだなと。需要と供給がバランス良く成立していれば、いいシステムかなと思います。
辻:投資したぶんだけ見返りがあるというのが、なんだかマネー・ゲームっぽいなと思って。株みたいなことが身近にできるのもそうだし、お客さんがプランを選択してその権利を得る――お客さん自ら動き出せることで、バンドとお客さんの距離が縮まっているなと思います。若い子たちも興味を持ってくれて、実際参加してくださったお客さんもいて。こういうツールがもっと広がってくれたらと思いました。
-5月31日にサービスを開始させてから現時点で1ヶ月半ほど経ちましたが、実行してみていかがですか?
小関:クラウドファンディングはそこまで珍しいことではないとはいえ、誰でもやっていることではないので。"なんでクラウドファンディングにしたんだろう?"と考えてもらって、ひとりでも多くの人に参加していただいて、新しいことができればなと思っています。
須田:この前、実際にお客さんから"名古屋のバックステージ・パスを取ったので行きます!"と言ってもらえて。そのときすごく嬉しそうに話してくれて、喜んでもらえてることが直に伝わってきたので、こういうプランを作って良かったなと思うと同時に、どんなふうになるんだろうと楽しみな気持ちもありますね。
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