琵琶湖の畔、滋賀県草津市で大型野外フェス"イナズマロック フェス 2016"が、9月17、18日の2日間に渡り開催された。昨年に引き続き、フリー・エリアの"風神STAGE"にはEggsが推薦するアーティスト"みきなつみ"と"AUSTINES"がそれぞれ出演。
初日に出演したみきなつみは、キャップにガーリーな衣装であどけなさが残る高校3年生。シンガー・ソングライターとして、ギターひとつで登場すると物怖じすることなく、その明るいキャラクターと声であっという間に会場を魅了した。「赤裸々白書」では、"歌えてると思ってた歌は これじゃレコーディングもできないな だってさ"という歌詞が印象的な、現時点での葛藤とそこから抜け出したい自分自身を歌にした等身大の曲。少し前まで愛嬌のある高校3年生を見ていたはずが、あまりにも力強い声と、何よりも感じられる強い意志に驚かされ、自然と彼女の世界に引き込まれていた。3曲という短い時間の中でかわいいだけではない、みきなつみの本質が垣間見れた気がする。
2日目、生憎の雨、さらに本番直前に雨足が強くなる中、鶴田航平(Vo)の"生粋の雨バンド、AUSTINESです"の掛け声とともに始まったAUSTINESのライヴ。"雨降ってるけど、関係ねーぜ、一緒に踊ってこうぜ"の言葉どおり、1曲目の「O.M.T.」からブラック・ミュージックのエッセンスをベースとしたグルーヴィな"踊れる"曲で、会場を大いに揺らした。ラストは、どこか懐かしいキーボードのイントロ、女性ならではの深澤希実(Key/Vo)のコーラスがメロディアスな「Nancy」。AUSTINESの最大の魅力はグルーヴィで踊れるだけでなく、メロディ・ラインがしっかりとした、オーディエンスと一緒に歌える曲があること。雨がこんなにも心地よく感じられる演奏を披露する彼らはまさに"生粋の雨バンド"だった。
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