「新しいイメージ」Siririnok 西岡 葉 Vol.2 ～ 新曲「古い僕」出しました～

こんにちは、Siririnok西岡です。
今回はコラム第2回目ということで、どうぞよろしく。

■新曲出しました
近々の報告で、2/5(土)に「古い僕」という新曲をリリースしました。
ありがたいことにラジオのOAも数本頂き、遠く離れた所で聴いてくれた方もいた模様。
Eggsはもちろん、SpotifyやApple Musicでも配信しているので、まだチェックしていない人は是非聴いてもらえると嬉しい。

また、本作もMV公開中。
「ナニカ」に引き続き知恵を引き絞った自主制作MV。
水彩絵具のグラデーションなど、楽曲に劣らず拘って撮影したのでこちらも是非観てみてもらえれば。

Siririnok - 古い僕

少しライナーノーツ的なことを書くと、「古い僕」は心身の成長と退行の対比表現に挑戦した楽曲で、映像と併せて楽しんでもらえることを意識した。
2つのビーカーで過去と現在を表し、現在のビーカーには鮮やかな色が混ざっていくが、色が増えるにつれて徐々に濁りへと変わっていく。

この移り変わりが年を重ねていく中で様々な刺激に触れ自分が成長していくというプラス的要因と、相反して無意識化で受けるストレスを表現している。
最終的に蓄積されたストレスが淀んだ色合いとして現れ、その横にある汚れのない透明なビーカーとのギャップで過去と今の心の表れが明確に対比される、という仕掛け。

なかなかコンセプチュアルな構想で、MVというよりは映像と音源をひとまとめにした現代アート的な表現がしっくりくるかな、というのが個人的所感。

※撮影で使った花

※撮影風景(超DIY)

音源の面でも今までとは打って変わっての挑戦が多かった。

まず楽曲の土台がビートレスになっている点。
初期段階ではバンドサウンドを想定していたものの、制作着手したのが丁度コロナが流行りだした頃だったので、レコーディングはおろかスタジオすらまともに入れない様な状況になってしまった。
そんな状況下で四面楚歌だった時に誰ともなく思いついたアイデアだった。
丁度バンド内でも"どうせなら尖ったもの作ろう"という吹っ切れがあったこともあり、元々バンドアンサンブルだった楽曲が大きな転換をするに至った。

そしてギターの弾き方もかなり特殊な手法になった。

曲中にずっと滞留しているストリングスのような音はギターで表現している。
"E-bow"という弦に当てて音を伸ばす道具があり、これをエフェクターと合わせて微妙な揺らぎを出しながら演奏するという、普通だったら迷惑な手法。 個人的には曲の頭から終わりまでギターソロみたいな気分だったけど、鍵盤との絡みもあり結果的にドローンミュージックのような雰囲気になった。

※録音時に使用したアンプはVOXパステン(数千円で買える)。これをRE-20という高いマイクで録った

かれこれ制作を開始してからリリースに至るまで、1年半ほどかかってしまったけど、当時の危機的な時勢の中でひねり出したアイデアが盛り込まれた楽曲なのでとても気に入っている。
皆さんも是非聴いてみて、もし良かったと思ったら感想なんかもジャンジャンほしい。

■年末年始のはなし
まだオミクロンの波も出る前だったので、年末年始で地元(横浜)へ帰省し、友人各位と顔を合わせるなどした。

久々に会う人の中で、西岡が再び音楽に戻るきっかけをくれた友人から、「一度足を洗って数年分のブランク抱えた人間が戻ってきてここまで這い上がってるんだからマジで自信持っていいよ」と言ってくれた。

こっちからしたら「皆さま方に追いつくまであとどれくらいかかるんすか…？」という感じだけど、今でもバリバリ現場で腕を振るう彼からそんなことを言われたのは素直に嬉しかった。

西岡は基本的に後発のコンプレックスを抱え続けているので、自分が刺激になっているケースがあることは一切考えていなかったのだけど、こうした形で影響を与え合うことができるのはいいことだなと思う。

コロナのバイアスが強くて結構時間がたってしまっているように感じているけど実際は2年弱、まあでも長いか。
昔話に花を咲かせてしまい、なんだか年取ったような気分だった。
これぞ腐れ縁ってやつですかね、大事にします。

とはいえ何よりも早くこの状況打破したいね、現場がなくなるのが一番しんどいので…。
制作もだけど機材のブラッシュアップとか基礎練とか、できることガンガンやっていこう。

※年末の野毛にて with ヒサマユウヘイ

以上、直近の出来事でした。
長くなってしまったので今回はこのあたりで。

最後に繰り返しになるけど「古い僕」ぜひよろしくです。

Siririnok「古い僕」
https://linkcloud.mu/85aa9436

3月にもリリースがあるのでこちらもお楽しみに。

また次回もよろしく。