Text:agehasprings Open Lab.
突然だが、みなさんは“イケメン”が好きだろうか?いや、聞いた私が間違いだった。そんなのは好きに決まっている。イケてないより、イケている方が良いに決まっている。インスタ映えしないのとするのでは、問答無用でインスタ映えする方を選ぶのと同じ道理だ。パンケーキは高く積まれていれば積まれているほど良い。男女の社交の場で、「好きなタイプは?」という問いに対して、「私は見た目より中身かなぁ~」という返しは、もはや回避テクとして常套句になった。だが、好きなタイプに若手イケメン俳優を上げた時点で、男性陣の全員の目は一斉に死んだぞ。辛い。生まれ変わったら山﨑賢人君になりたい。それかトイプードル。来世に向けて徳を積んでやる、パンケーキのごとく。
歴史を紐解けば、「イケメン」というワード自体は、雑誌「egg」1999年1月号で編集者の矢野智子が、「イケてるメンズ」の略として使用したものを始まりとする説がある。しかしながら、時代と共に言葉のニュアンスが変化し、今では「メン」は「面」の意。すなわち「イケメン」は“カッコいい顔”を指す言葉となった。その後、あらゆるメディアがこぞって取り上げたこともあり、「イケメンブーム」なるものも生まれ、世の中に節操もないくらいに多種多様な「〇〇男子」達が生まれては消えていったわけだ。しかし、私がそこに当然のごとくノミネートすらされなかったのは、何かの操作ミスだったのだろうか。担当者、ちゃんと仕事して欲しい。
前置き(卑屈)が長くなったが、「叫んでるなんかうるさい系の音楽」こと、PHC/Metalcoreシーンにも、もちろんイケメンはちゃんと存在する。今回は、そんなPHC/Metalcoreシーンのモテ男であるイケメン達を紹介して、いわゆる「顔ファン」を増やしていこうではないかという、非常に下心が明け透けな内容の記事である。全員外国人ゆえに、元々のイケメン値は高いのだが、今回はその中でもトップクラスのイケメンをピックアップしたので、女性誌の編集部の皆様は是非参考にして欲しいと思う。どうでしょう、見開きの特集ページいかがでしょう。超イケメン集まってますよ。早速どうぞ。
PHC/Emoシーンにおいて“イケメン”と言えば、まずは彼を挙げなければならない。アメリカ・ミシガン州にて結成されたPHCバンド・ChiodosのVo. Craig Owensその人である。中性的な顔立ちながらも、王子系の甘いルックスは、まさに正統派の“イケメン”で、顔から下がゴツいタトゥーだらけなところも、顔立ちの美しさを一層引き立てている。もちろん、ボーカリストとしても実力は十分。シーンを創成期から牽引したカリスマとして、圧倒的な人気を誇っている。
アメリカはアリゾナ州フェニックスにて結成されたPHCバンド・BlessthefallのVo.である、Beau Bokanもまさに純度100%のイケメンと言っていいだろう。野性味のある美形な顔立ちに、180cmという長身なスタイル。その佇まいは、Orlando Bloomなどのイケメンハリウッド俳優勢と並んでも遜色はない。現在35歳、一児の父にもなり、大人の男の魅力も増し、今が一番脂の乗っている時。マジでエロい。しなやかさと攻撃性を併せ持った、ハイトーンボーカルにも注目だ。
アメリカ・ミシガン州にて結成されたエレクトロコアバンド・I SEE STARSのVo.を務めるDevin Oliver、彼に至っては、もうモデルの域だ。元々シーンきっての超美形イケメンだったDevinだが、最新作「Treehouse」のリリースに合わせてビジュアルを一新。髪をブロンドに変えてからモデル感が更に加速している。現在25歳、これから更にモテ街道を突っ走っていくぞ、コイツは。畜生、いい加減にしろ。
フランス・パリ発のメタルコアバンド・NOVELISTSのVo.Matt Gelsominoは、ワイルドなヒゲが特徴的なガテン系イケメンだ。実はこういうタイプが一番モテる。こういうタイプに限って、めっちゃ美人な彼女連れてる。めっちゃムカつく。女性は、いつでもワイルドな男に惹かれるものだ。重心の低いテノール系のスクリームと、見掛けにそぐわない美麗なクリーンを操るボーカルスタイルは秀逸で、もはやグゥの音も出ない。お前はもうモテていいぞ。
以前、歌ウマボーカルとしても紹介した、ドイツ産叙情PHCバンド・ALAZKAのクリーンVo.Kassim Auale。モデル並みのスタイルの良さも然ることながら、某人気大型ダンス&ボーカルのメンバーにいても違和感がない。むしろ、もしかしたらいたかもしれないと錯覚するルックスは、ここ日本においても中目黒あたりで局所的に刺さること間違いなし。現行のシーンで群を抜いて、トップクラスの歌唱能力にも注目だ。
「草食系」という概念が生まれて以降、あまり見ることは少なくなったが、一昔前のイケメンとは、往々にして浮世離れしており、様々なスキャンダルを起こしては世を賑わせていた。Make Me Famous、ASKING ALEXANDRIAをVo.として渡り歩いてきて、その両方のバンドでトラブルを起こし、半ば追放されているという、とんでもないエピソードを持つ彼は、まさにオールド・スクールなイケメンと言えよう。ただ、ボーカリストとしてのスペックは凄まじく、そういった点でも、実にオールド・スクールなイケメンだ。
メンバー全員が超絶イケメンで、金持ちのお坊ちゃまという「花より男子」のF4を地でいく、既存の全メタラーを敵に回すような、華やかなプロフィールで鮮烈にデビューしたプログレッシブインストメタルバンド・Polyphia。顔の良さとオシャレさは、MVを見ての通りである。これで、本当にただのイケメンお坊ちゃまだったら、どんなに良かったことか。ルックスだけではなく、そのテクニックも超絶的。更に、メタルとEDMを掛け合わせるというソングライティングセンスも持ち合わせており、もはや我々に「負け犬の遠吠え」さえ許してくれない圧倒的なスペックを誇った4人組である。
さて、完全にan・anでの特集記事が組めるレベルの、もはや既に2~3回組んでいたかと錯覚するほどのイケメン達はいかがだっただろうか。現在日本では「草食系男子」のブームに端を発した、「塩顔系男子」や「ヌクメン」など、大人しくてサッパリした男子が人気を博して久しい。しかし、ある意味でオールド・スクールな男らしさに欠けるところもあり、このムーブメント自体に満足いかないレディー達もいることだろう。そんな時はPHC/Metalcoreシーンに目を向けて欲しい。高らかに歌い、力強く叫ぶ「エモーショナル系男子」が、みんなのことを待っているぞ。
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