西沢成悟の「わたくしごとですが」vol.4

コラム

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メメタァのギターボーカルの西沢です。
昨年はお世話になりました。
今年も何卒よろしくお願いいたします。

来る2024年2月23日、新宿のライブハウス4会場を使ってメメフェスを開催します。
2019年に立ち上げて、なんと今年で6回目の開催になります。

そして、昨年に引き続き、こちらEggsとの連動オーディション企画「MEMEggs!」を今年も行うことになりました。
昨年は想像を遥かに上回るご応募を頂きまして、その中からDNA GAINZにご出演頂きました。最高のバンドです。

しかしながら、どうしたって「一介のインディーズバンドが何を偉そうなことを」という声を現実に言われたことはありませんが、聞こえてきそうな気持ちになります。
実際僕も音源を聴かせて頂き、どのバンドにご出演頂くかを決める立場にありまして、もちろん僕の独断と偏見では無くEggsのご担当の方と協議の上で審査は進んでいく訳なんですが、大して選ばれても来なかった奴がどの面下げて選んでやがるんだと思ってしまいます。

もしかしたらご応募頂く方の中には、「これをきっかけにして更なる飛躍を遂げるんだ」と思っている方もいるかもしれませんし、せっかくご応募頂くのであれば、期待に応えられるようなイベントを作らないといけないな、と身が引き締まる思いでもあります。

そのような経緯もありまして、今年は音源審査の後、リスナー投票を実施することにしました。少しでもご応募頂いた方にとって何かの足しに何かの足掛かりになってくれる機会が増えた方が、開催する意義があると思ったからです。

メメタァとしても数え切れるくらいですが、オーディションに応募したことがあります。そしてそういったリスナー投票というのは個人的には少し苦手意識があります。
「結局人気投票じゃないかよ」という風に思いながら、知人の限りに投票をお願いしたこともあります。それでも「あの時のオーディションで知りました」と言ってくれる人もいました。

得票数が多いことを否定するわけでは全く無いのですが、決してそれだけが音楽の評価を表すものでは無いのだという気持ちを胸に協議の上審査を進めて、最終的には一組にご出演頂きたく思っております。

どんな企画もどんなフェスもどうしたって出演の組数には限界があります。
出て欲しいけど誘えなかったバンドもいます。
しかしメメフェスというイベントは、誰ひとり欠くことなく進んでいくのだという目標を立ち上げて当初から持ち続けてここまで続けて来ました。
メメタァというバンドも、成し遂げて来たことに比べるとだいぶ長い年数続けているように感じています。

ここに来て少しずつ思うようになったのは、自分たちより下の世代のバンド達に何か残せるものなどは無いのか、ということです。
もちろんまだまだ自分たちもなりふり構わず邁進していかないといけないのは百も承知の上ですが、メメフェスというものがいつかの僕が出演を夢見たあのイベント達のようになることが、ここからどんどんどんどん大きくなっていくバンド達に、自分ができることなのでは無いかと思っています。

振り返るとオーディションを契機に大きく羽ばたいていったバンドが周りにたくさんいます。近くで見ていて思うのは、選ばれるのはいつだって「産まれたばかりの原石」よりも、「いつか来るであろうその一瞬のために続けてきた日々の努力」のような気がします。

結果として勝てなくても応援してくれる人たちとさらに前へ進むきっかけに昇華できることを証明したバンドもたくさん見てきました。
他のイベントに比べたら、メメフェスというものの影響力はたかが知れていると思います。しかし大きな嵐を巻き起こすまでは行かずとも、いずれ地球の裏側で嵐を起こす蝶の羽ばたきになり得る可能性はあると思っています。

ご応募頂く方々、そしてその音楽を愛して応援している方々、「MEMEggs!」をきっかけにしてその音楽に出会う方々にとって、少しでも有意義なものになるように努めていきたいと思っています。

応募期間はもう少しありますので、是非ご応募お待ちしております。
そして、リスナー投票の際は是非たくさんの音楽に出会って頂きたいと思っています。
メメフェスは1日だけではなく、もう始まっています。
当日まで一緒に楽しい時間を色んな人と作っていきたいです。

読み返しても、まったく甚だ偉そうではありますが、どんな面下げて選びやがるのかということが伝われば幸いです。

▼オーディション
メメフェス2024 Eggs特別ステージ枠「MEMEggs！」
https://eggs.mu/music/project/memefes2024