Text:agehasprings Open Lab.
2017年の音楽シーンを振り返ってみると、海外チャートにも、国内チャートにも顕著に表れているのが、いわゆるバンドの不在だ。R&BやHip Hopなどのブラックミュージックが、メインストリームに台頭しDrakeやKendrick Lamar、Futureなどのソロアクトがチャートをハックした海外シーンはもちろんのこと、ここ日本においても、フェスブーム以降メインストリームの覇権を握っていたバンド勢の顔ぶれは今年のヒットチャートに見ることが出来ない。その代わりにインディーシーンにおいては、海外のシーンに同時代性を示す動きが見られ、向井太一やSALU、RIRIなどのブラックミュージックをルーツに持つ、新しいタイプの若きシンガーソングライター達が数多く台頭したことは今年の象徴的なアティチュードと言える。2016年からドラスティックな変遷を見せる海外の音楽シーンに比べ、ガラパゴス化の一途を辿っていると言及される事の多くなった日本の音楽シーンではあるが、海外シーン同様、徐々にではあるが重要な転換期を迎えていることも確かな事実と言える。
しかしながら、「ではもうバンドは死んだのか?」と言われれば、もちろんそうではない。海外シーンと共振する若きシンガーソングライター達の台頭と同じくして、次世代ならではのセンスで新しいバンドサウンドを体現している若手バンドも数多くその産声を上げている。今回は、年末企画としてそんな次世代のシーンを担うであろう、若きバンド達をここEggsに登録されている中から、独自の目線で10組ピックアップした。そのポテンシャルは2018年のシーンに新しい波を起こしてくれるであろうことは間違いない。そんな期待を込めて選んだ10組。是非チェックしてみて欲しい。
何処までも青く疾走するバンドサウンドが魅力の、東京発3ピースバンド・Absolute area。その演奏力の高さと、楽曲のクオリティの高さ。更には、フロントマンである山口君のステージ映えする抜群のルックスの良さで、既にLIVEハウス界隈では話題沸騰中の彼ら。『未確認フェスティバル2017』でも、圧巻のパフォーマンスで新木場を揺らした。その実力とカリスマ性を持って、2018年の更なる飛躍に期待。
ギターロック、J-POP、エモ、パンク、ハードコアなどを雑多に呑み込んだ叙情味のあるサウンドが魅力の4ピース・QB and planets。その卓越した演奏技術やアレンジセンスはもちろんのこと、特筆すべきは激情と可憐を行き来するVo.さつきのヒロイックなステージング。LIVE前の決め台詞である「私を姫にして下さい!」で、見事LIVEという戦場を騎士団たるメンバーと共に駆る姫となった彼女のパフォーマンスは一見の価値あり。
2015年に名古屋にて幼馴染4人で結成されたバンド・Some Life。PopsやHip Hop、R&B等を呑み込んだミクスチャーロックサウンドを展開する彼ら。Suchmosに通じる、ある意味での“不良っぽいカッコよさ”のフィーリングをナチュラルに体現しながらも、フロントマンであるDAIYA-TANのオーディエンスを巻き込むオラオラ系のパフォーマンスや、ちょっとふざけたような内容の歌詞にも注目。
東京発の3ピースバンド・TreeTreeTree。インディーロックをルーツに感じるギターロックサウンドに、ひたすらPOPなメロディー。そして、どこか憂いを感じるVo.Shinの歌声が魅力。海外のPOPSシーンと共振したPOP ROCKの先達としてFIVE NEW OLDがいるが、彼らよりも、よりギターのテクスチャを押し出したバンド然としたサウンドを体現するTreeTreeTree。UKでは、現在Wolf Aliceを筆頭にインディーロックが再び胎動を始めており、彼らともどう共振していくのか楽しみな新鋭だ。
数々の人気バンドを輩出してきた名古屋からの新鋭・dead endの向こう側。ONE OK ROCKやBLUE ENCOUNTらに系譜されるような、疾走するバンドサウンドとエモーショナルなメロディー。歌詞に込められたアツいメッセージが魅力の4人組。Music Videoが公開されている「ゼロから」からも分かるように、既に洗練されたハイファイなビジュアルがとにかくカッコ良く、来年話題を集めることはまず間違いないであろうエモロックバンドだ。
Vo/Trackmakerのはるひkにより発足したユニット・NUNNU(ヌンヌ)。サウンドはエレクトロニカをベースに、トラップなどの最新のビートやメロディーとフローを横断する歌唱法。更には、ボーカロイドのフィーリングなどを呑み込んだナードなプロダクションを構築。更に面白いのが、そのメンバー構成で、全楽曲のソングライティングと歌唱を担当するはるひkの他に、アートディレクターとWebディレクターを擁する、まさに2017年以降のスタンダードを体現する新鋭。
「大阪寝屋川から、青春を叫ぶ」を自身のキャッチコピーにし、学校の屋上で掻き鳴らしたようなストレートで衝動的なサウンドを放つ3ピース・the paddles。特筆すべきは、土臭く力強いVo. 柄須賀皇司の歌声で、彼の歌声が持つ不思議な説得力は、THE BOOMや、MONGOL800やWANIMAなどを彷彿とさせる。彼の発する言葉が、今後どう真理を帯びていくかに期待だ。
10月にはMINAMI WHEEL初出演。そして渋谷eggmanで10/15に東京でのレコ発自主企画ライヴを開催して200人を動員。更には2ndSG『ボクのうた』が渋谷タワレコで爆売れしているなど、既に人気急上昇中の名古屋ガールズバンド・BabySitter。そのキュート極まりないルックスとポップな楽曲は、まさにTHE王道とも言うべき正統派のガールズロックバンド。
大阪発の4人組キラキラ系ナイトミュージックバンド・POP ART TOWN。自称するコンセプト通り、夜のキラキラした景色を想像させるような、グルーヴィーでアーバンなPOPサウンドが魅力。4つ打ちダンスロックの文脈を感じさせながらも、2016年以降のブラックミュージックの流れも咀嚼したPOPなフィーリングは、フレンズにも通じるところもあり、来年の活躍に期待。
横浜発の4ピースギターロックバンド・レイラ。クリープハイプを彷彿とさせるギターのフレーズや、一瞬の感情を切り取った心象風景のような歌詞、恋に疲れてしまった女性を思わせる有明の気だるげながらも記名性の高い歌声が魅力。微睡みのような印象の強いプロダクションだがLIVEではそれが一変。エモーショナルなパフォーマンスを見せてくれる。
北の大地よりまたまたいきの良い新人の楽曲(札幌某所「最前線」)が配信リリース
Eggs Curators コラム garan vol.2
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