12月4日(月)渋谷LUSHにて開催された「LIVE BOOSTER vol.5」。
Eggsに登録しているアーティストが出演を果たし、大盛況を収めた当日の模様をレポート!
Text:Eggs編集部
Photo:ゆうばひかり
Eggsとフジパシフィックミュージックがお勧めするアーティストを紹介し、幅広く多くの人に知ってもらおうと始めたイベント「LIVE BOOSTER」。
Vol.0から数えて今回で6回目、1年目を迎える事になった。過去出演してくれたアーティストの中では、Absolute areaやレイラなどEggsでも年間ランキング上位に入るアーティストや、sui sui duckなど多方面で活躍をしているアーティストも増え、イベントとして1年でようやく形が出来てきた。今後もいち早く良いアーティストを紹介していきたい。
暗闇に5人の白い衣装が映え、不思議な世界観を醸していたのは、「Holy Venom.」。演奏が始まるとポップな楽曲にvo.兼田が拍手を煽るなど、会場が一気にあたたかい雰囲気に包まれる。一転、次の楽曲ではGt.堀江によるボーカルやラップパート、その後もシンセを中心としたダンサブルな楽曲と様々なカラーを見せていく。メンバーそれぞれがポップス、ロック、クラシック、ジャズ、レゲエと異なる音楽の源泉を持つ彼ら。現時点ではまだ実験的な部分が多いのかもしれない。それでもメロディセンスやコーラスワークには見入るものがあった。結成間もなく初々しさが残る彼らが、バンドとしてのカラーを身に付けた時、また見てみたいと思う。
ベースボーカルの大森遥の透き通る伸びやかな声に圧倒されて始まった「エルモア・スコッティーズ」。若干19歳のスリーピースバンドは、見た目こそ幼さが残るものの、佇まいや彼らがやろうとしている音楽観は早くも完成されているように感じた。もうひとりのボーカル、ドラムの岩方ロクローは、大森遥と対照的にストレートな歌声でメッセージ性が強い。ラスト曲『太陽と月の唄』では、ギター功刀源のメロウなダブアレンジに岩方の声が心地よく、夕暮れの寂しさに似た哀愁を19歳に感じてしまった。流行に左右されないバンドのひとつとして、今後の活動が楽しみだ。
以前、BOOSTERに出演してもらったアーティストに「最近ヤバイと思ったバンドいる?」と聞いて教えてもらったバンドが「Mr.Seaside」だった。まず最初に思ったのは、ホンモノだということ。久しぶりにライブで活きる、バンドをしているバンドに出会えた。かき鳴らすギターや圧倒的な衝撃音に近いサウンドにボーカルのマツモトユウタのアンニュイな歌声は中毒性がある。途中、ギターのストラップが切れたり、通常は考えられないバスドラのヘッドが破れても、ギター弾き語りで対応するあたりは流石だ。彼らがプロフィールに記載する「懐かしくいなたい気持ちを思い起こす楽曲」とは、もしかしたら、初めてライブハウスでライブを見た時に感じた初期衝動なのかもしれない。
ラストを飾ったのはボーカル&ドラムの悠、キーボードの藤井洋によるユニット「MORATORIUM」。ドラムとキーボードだけで奏でるビートにグッドメロディ、演奏力に裏付けされたパフォーマンスは、この日のトリを飾るにふさわしかった。コールアンドレスポンスによるオーディエンスとの一体感、二人の巧妙な掛け合いによるMCに会場は終始笑顔に溢れていた。その日にしか味わうことが出来ないライブ、また足を運びたいと思わせるパフォーマンスだった。
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