西沢成悟の「わたくしごとですが」vol.6

コラム

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お世話になっております。
memetoourの西沢成悟です。

こちらのコラムにてご報告が遅れてしまっていたのですが、7月に我々バンド名が「メメタァ」から「memetoour」へと変わりました。

変更した理由としては、楽曲もライブもツアーも全部意味を考えて活動しているのに、高校生のノリでつけた名前を背負っていることになんだか違和感を覚えた、というのが表向き7〜8割で、残りはなんとなくバンドを続けていく中で感じる閉塞感への打開策としてです。

ご存知の方もいるかもしれませんが、我々memetoour鳴かず飛ばずでもくたばらずみたいな活動をしておりまして、バズるようなことは今のところありませんが、ありがたいことに愛してくれている方々のおかげでなんとか結成から今日に至るまでバンドとしての形を保っていることができています。
しかしながらバンドというものは上手くいっていようとなかろうと、いつかは無くなるものであります。
その中で1日でも長く1秒でも長く歌っているためには、売れたりバズったりした方が、続けられなくなる原因が減っていくんじゃないかとも思っています。
そのきっかけの一つになるんじゃないか、という淡い期待もありました。

改名の話はかなり前から出ていて、「メメタァ」という字面の印象でメタルバンドやコミックバンドだと思われたことや、集英社のイメージが強すぎてタイアップが取りずらいと言われたこともありました。
タイアップに関しては名前云々以前の問題な気もしますが、小さいものから大きいものまで何かにつけてうまく物事が運ばない理由を名前のせいにすることが増えていきました。
ならば変えるしか無かろうということで、本格的に改名について考えてみた訳なんですが、今更全然別の名前にするのは、売れたさが出過ぎるんじゃないかということと、今まで我々のバンド名を呼んでくれた人たちのことをこれからも大事にしていきたいということで早々に没になり、であれば表記替えしか道はないということで、読み方は「メメタァ」のまま、別の表記を探し始めます。
いくつも案を出し、何度かの会議を経て、「me+me too+our」で「memetoour」となることが決まりました。
このバンドはもともと僕が1人で作った音楽を(me)、メンバー、スタッフ、そして聴いてくれるみんなたの自分も一緒にやりたいという気持ちに支えられて(me too)、僕らというバンドになる(our)というこのバンドが今までやってきたことを表す意味合いも持つ、我ながらこれ以上無いだろうという名前です。

改名は前回のツアーファイナルのライブ中に発表しました。
最初は驚く人も多かったかと思いますし、それぞれ色々な思いがあったかとは思いますが、受け入れていただいたように感じています。
そしてクアトロワンマンも発表、さあ、あとは改名したことが話題になってチケットソールドアウトして、フェスとかもバンバン出て一気にスターダム駆け上がるんだという気持ちでしたが、現実は「え、いつの間に改名してたの？」の連続で、サーキットのフライヤーやタイムテーブルでも探しずらくなったという悲しい声が届くこともありました。
ま、そんなに甘くはないよねというところではあります。
しかしながらこの生まれ変わったような気持ち、新しいノートの１ページに文字を書くような気持ち、ずっと続けていく中でなかなか持ち続けるのが難しくなっていったこの気持ちを少しばかりでも取り戻せたように思います。
フライヤーを配っていて「なんてバンド名なんですか？」と聞かれて答える時の緊張感、「memetoor」と書いたときにふと「俺バンドやってるじゃん」と嬉しくなる感覚、いつまでも新しい気持ちで息を吸って吐いて、挑戦を続けていかないと錆び付いてダメになってしまうところの寿命が伸びたように思います。
ここから何だってできるし、まだまだどこまでだっていけるんじゃないかと思っています。

そんなこんなでmemetoourになって「スクールカーストアウトサイダー」「付き合ってることは内緒にして」「シーサイド」と三曲連続リリース、そして目前に迫った11/10の渋谷クラブクアトロ、思い通りにソールドアウトというわけにはいきませんでしたが、それでも今のところ過去のワンマンで一番チケット買っていただいてる状況です。
本当に嬉しい限りではあります。
ですが「me,me too,our」と銘打ったこのクアトロワンマン、出会ってくれたタイミングも、好きな曲も、その日の気持ちもみんなバラバラだと思いますが、だからこそそこに集まった人にしかできない僕らのライブを一人でも多くの人と作りたいと思っています。お待ちしております。
そして、クアトロが終わってもmemetoourは続いていきますので、改めてこれからもよろしくお願いします。