Eggsスタッフが今月の注目アーティストを選ぶ「Eggsマンスリープッシュ」!
2025年2月のマンスリープッシュアーティスト、Ciely(シエリー)にオンラインインタビューを行った。ラップの魅力に独自の解釈を見出した、その正体に迫る。
ーー音楽のルーツを教えてください。
Ciely:僕、昔からパフォーマンスに心を打たれることが多いんです。中学生の頃、文化祭で、ある男性グループの歌とダンスを披露したんです。すごく楽しくて、達成感もあった。この時、人前でパフォーマンスすることに興味が湧きました。その後は、UVERworldさんの動画を見て衝撃を受けて。当時は、歌を歌ったことも楽器を弾いたこともなかったけど、急に「俺はボーカリストになるんだ」と思ったんです(笑)。僕が、TAKUYA∞さんに心を動かされたように、自分も男性がみてカッコいいと思うアーティストになりたいと思うようになったんです。
ーーそれが音楽を始めるきっかけになったんですか?
Ciely:はい。最初はロックバンドをやりたくて。同じジャンルの音楽を聴いていた友達とバンドを始めたんです。僕はボーカルだったんですけど、高校に入って2人いたギターのうち1人抜けて、僕がギター&ボーカルになりました。僕はまず、憧れの対象を追いかけるタイプなので、その時も自分が目指すギター&ボーカル像を探しました。で、THE ORAL CIGARETTESの「Mr.ファントム」のミュージックビデオに出会って衝撃を受けて。ギターを持ちながらアグレッシブにライブパフォーマンスをするバンドを見たのは、THE ORAL CIGARETTESが初めてだった。これだ!って思いましたね。
ーーそこからどういうルーツをたどってソロになったんですか?
Ciely:トータルで8年ぐらいバンドをやっていたんですが、自分の好みがバンド以外に向いた瞬間があった。その1つがヒップホップ。バンド活動をやめて、もう1度音楽をやろうって思ったタイミングがコロナ禍だったので、仲間を集めてライブをすることができなかった。でも1人だったらできるかな、と。それまでインプットしてきた音楽をアウトプットしやすいかもと思って、今までやってきたギターロックやラウドにラップを合わせた、今のCielyのスタイルができあがっていったんですよね。
ーーちなみに、ヒップホップのルーツをあげるとしたら?
Ciely:バンドをやっていて、これからどうしていこうかなってタイミングで、カラオケでHilcrhymeさんの曲を歌ってたら、仲間に「ラップをしている時、SKY-HIの声に似てる」と言われたことがあって。それから日本のヒップホップのシーンを遡ったり、SKY-HIさんのラップバトルの映像を見たりしました。ロックバンドをずっとやっていた身からすると、SKY-HIさんの高速ラップはテクニカルなギターソロだったり、ベースのスラップだったり、ドラムのソロだったりとかに近いなと思って。すごく魅力を感じたんですよね。
ーーそれは、オリジナルな視点ですね。ずっとバンドでやってきたからこそ、リズムや譜割りでラップが楽器みたいになると、Cielyさんの中で自然に変換できたんですね。
Ciely:はい。SKY-HIさんの高速ラップを初めて見た時、ボーカルを楽器のように見せることもできるんだと。ソロで活動を始めた時からストリートライブのほかに、ショッピングモールでのライブもやらせてもらっているんですけど、ライブを見ることが目的ではない通行人の足を、いかに止めさせるかを考えながらライブをしないといけない。高速ラップみたいに、びっくり人間(笑)みたいなことをしている瞬間が1番人の足を止められたんです。これは武器にしたいと思った。だからすごく練習して、自分らしさを探して見つけていって、自分の楽曲に盛り込んでいきました。
ーー今現在、どのように作詞や作曲をしているんですか?
Ciely:曲作りは DTMで完全に僕1人で行っています。僕、トラックから先に作るタイプで、最初に思いついたギターのリフやコード進行からトラックを作っていく。その後にメロディーをつけて最後に歌詞をつける形が1番多いですね。トラックの印象に歌詞が引っ張られて出てくる。トラックを作っている段階で歌詞のイメージがどんどん湧いてきて、最終的に作詞っていう作業で答え合わせしていくんですよね。最初から“これを伝えたい”と思って曲を書いたことはないし、あまり意識したこともないと思います。
ーーつまり、曲作りは、音像を作るようなイメージに近い?
Ciely:そうですね。めっちゃかっこよく言うと音像です!(笑)。
ーー今活動している中で最も大切にしていることを教えてください。
Ciely:圧倒的にライブですね。1人で弾き語りをやることもありますし。まだ練習段階なんですけど、アコースティックのバンド編成もやる予定です。ショッピングモールでインストアライブを行う時は、音響的な問題をクリアしないといけないので。
ーーデシベル(音量の単位)問題ですよね。でも場所を選ばずにライブができているってことか。
Ciely:そこが1番ですね。ライブの本数が増えると曲が書けなくなるアーティストさんが多いらしくて、よく「Cielyはどうなの?」と聞かれるんですけど、僕その感覚が一切なくて。むしろライブの本数が増えていけばいくほど、ここでこういう曲やれたらなとか、この編成の時はこんな曲があったらいいなとか、考えて曲が書ける。だからこそ、ライブに重きを置いて活動していますね。
ーー自分をひとことで表すとしたら?
Ciely:う〜ん…、「偏屈」。常に、1番許せないのが自分という気持ちがあるんですよね。何で俺はこんなことにムカついてたんだろうとか、何でこんなことで落ち込んでるんだろうとか。そういう感情で曲を書くし、ライブ中もお客さんに伝えきれない自分が悪いとか考えちゃうんです。曲作りもライブもいつも自分との戦い。でも、ライブはお客さんのレスポンスがあるから救われていますね。
ーー今の目標を聞かせてください。
Ciely:去年、初めて野外の大型ロックフェス『TREASURE05X 2024』に出させていただいたんです。バンド編成でステージに立たせてもらった時に、バンドを始めた頃のことを思い出して。俺がやりたかったのってこれじゃん!と初心に返った瞬間があったんです。だから今年はもう1回フェスでCielyの名を轟かせたい気持ちがあるので、ロックフェスやサーキットにどんどん出ていきたいですね。『TREASURE05X 2024』のステージにも、もう1度立ちたいです。
ーーちなみに、今、対バンしてみたいバンドはいますか?
Ciely:僕が今、リスナーとして聴いているChevonさんと一緒のステージに立ってみたいです。あとラッパーではNovel Coreくん。ラッパーでありながら、様々なジャンルに挑戦していてすごく尊敬しています。彼が、僕が1番やりたかったパフォーマンス像を持ってる人だから、共演できるように頑張りたいです。
ーー最後に、今後の予定を教えてください。
Ciely:5月3日から対バンツアーを開催します。Cielyの新しい道が分かるツアーになると思っているので、ぜひ見に来てください。
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3月のマンスリープッシュ!DAYBAGに取材
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