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長崎県発のマリンブルーデージー。バラード「言霊」に宿る“言霊”

長崎県発のマリンブルーデージー。バラード「言霊」に宿る“言霊”

2025/01/28

Eggs年間ランキング7位にランクイン!注目株のマリンブルーデージー

長崎県佐世保市を拠点に活動する3ピースバンド、マリンブルーデージー。2022年結成され、地元メディアなどでも取り上げられているほか、各方面から俄然注目を集める期待の新星だ。「Eggs」においてもすでに多くのリスナーから高く支持されており、「Eggs年間ランキング2024」では総合7位にランクインしている。

そんなマリンブルーデージーが2024年11月に配信した最新シングル曲「言霊」は“マリブル渾身のロックバラード”と自身が謳っているとおり、例えば既存曲「ずっっっと!」や「JKブランド」などに代表されるような3ピースらしい躍動感、屈託をもキャッチーに昇華させる彼女たちならではのポップネスとは明らかに対極に位置する1曲だ。

最初から優しいサウンドと言葉のギャップに驚く「言霊」

海音(Vo./Gt.)による弾き語りで幕開けるこの曲だが、優しい耳触りと飛び込んでくる歌詞とのギャップにまず驚かされてしまう。第一声が<あぁもう、今日もだめだ>なのだ。悲痛さを前面には押し出さず、淡々と柔らかに言葉を紡いでいく海音のボーカリゼーションにむしろ深く胸をえぐられる。

わかり合いたいのにわかり合えない孤独、閉ざすことでしか心を守れない自分への失望あるいは絶望感ーー己を取り巻く世界との軋轢に塞ぐ心情を赤裸々に吐露しながら、この歌の主人公は、それでも決然と前を向く。

作詞作曲を担う海音が15歳の頃に作ったという「言霊」。中学時代に不登校を経験している彼女だからこそ、同じ痛みを抱える人たちが少しでも救われたらという切実な想いがこの曲を生む原動力になっただろうことは想像に難くない。そして、それはマリンブルーデージーというバンドの本質でもあるのだと思う。そうした彼女の想いをまっすぐに受け止め、リアルな説得力を宿したバンドサウンドへと見事に変換し、体現した嶺香(B.)とすずき(Dr.)の力量にも改めて感服だ。

彼女たちが全力で放つ“言霊”の力をあなたにもどうか感じてほしい。

文・本間夕子

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この記事のアーティスト

マリンブルーデージー

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この記事を書いた人

本間夕子

音楽系書籍・雑誌の編集者として10数年を経たのち、05年よりフリーランスとしてライター業をスタート。現在は邦楽アーティストを中心にWEB・雑誌・FC会報等にてインタビュー、レポート、レビューを執筆するほか、ライブやレコーディング現場に密着したドキュメンタリーブックなども手掛ける飲んだくれ。新しい才能との出会いをくれる『Eggs』に乾杯!

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