『Vポイント プレゼンツ ツタロックフェス 2025』で存在感を放ったPompadollS

『Vポイント プレゼンツ ツタロックフェス 2025』で存在感を放ったPompadollS

2025/04/22

2025年3月22日(土)、23日(日)に幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールで『Vポイント presents ツタロックフェス 2025』が行われた。2018年より開催されている本フェスには、人気アーティストから気鋭の若手まで、今「観て、聴いて、感じてもらいたい」アーティストが集結。今回で6度目の開催となる。本稿では、Eggsのオーディションでグランプリを獲得し、3月22日(土)公演のオープニングアクトとして出演した5人組ロックバンド、PompadollSのライブの模様とミニインタビューをお届けする。

PompadollSが自身最大キャパとなる幕張メッセのステージで魅せた圧巻のパフォーマンス  

2024年1月に結成されたPompadollSは、五十嵐五十(Vo./Gt.)、青木廉太郎(Gt.)、サイカワタル(Ba.)、但馬馨(Dr.)、小松里菜(Key.)からなるロックバンド。但馬と小松は、この日の3日後に卒業式を控えた現役東京藝術大生だ(2025年3月当時)。PompadollSは2024年12月にリリースした「悪食」がSpotifyのデイリーバイラルチャートを席巻し、人気急上昇中の注目株である。  

COSMIC STAGEにPompadollSが登場すると、フロアから大きな歓声と拍手が沸き起こる。PompadollSの赤いタオルを肩にかけた観客が、フロアのそこかしこに見え、結成一年ながら、しっかり固定ファンがついていることが窺える。「始まりました『ツタロックフェス 2025』! PompadollSです。よろしく〜! 」と五十嵐が力強くフェスの開幕を宣言。エッジの効いたアップチューン「日の東、月の西」で、序盤から場内の熱を一気に高めていく。続く自己紹介では、各メンバーがソロ回しで卓越したテクニックを見せ、より一層フロアのボルテージを高めた。  

「すごいぜ! 結成一年! 邦楽ロックの新参者ですが、PompadollS、まだまだデカくなります。オープニングアクトではなく、『ツタロックフェス』に出演できるように頑張ります! 」と喜びと決意を述べる青木。そして、五十嵐がPompadollSにとって最大キャパのステージで演奏できることへの感謝を伝えた後、ジャジーな鍵盤のイントロで始まる「悪食」へ。拳を突き上げ、フロアを煽る青木とサイカ。それに応えるかのように、フロアからたくさんのハンズアップをステージに返す。ラストの疾走感溢れる「魔法のランプ」で、パワフルな五十嵐のロングトーンが場内に響き渡った。  

結成一年とは思えぬパフォーマンスで、オーディエンスとの一体感を生み出したPompadollS。ライブバンドとしてのポテンシャルの高さを感じる圧巻のステージだった。 

setlist

  1. 01. 日の東、月の西
  2. 02. スポットライト・ジャンキー
  3. 03. 悪食
  4. 04. 魔法のランプ

結成一年のPompadollSが掲げる短期目標と長期目標とは

――『ツタロックフェス 2025』に出演が決まった時の気持ちをお聞かせください。

青木(Gt.):僕が1番最初に(結果を)知って、「おっしゃ〜! 」と声が出ましたね。PompadollSとして活動してきて良かったなと思いました。

但馬(Dr.):あれよあれよという間にPompadollSが成長しているので、びっくりしました。ありがたいですね。

小松(Key.):幕張メッセという大きな会場で演奏できることが嬉しかったです。初めてフェスに出演できることに高揚感でいっぱいになりました。

サイカ(Ba.):自分が観に行っていたフェスに出演できることが夢のようで。すごく驚きましたね。

五十嵐(Vo./Gt.):ついにPompadollSを世に知らしめる時が来たなって思いましたね。やってやるぞ! って思いました。

――ライブを終えた今の気持ちをお聞かせください。

青木:過去のライブの演奏について、正直「まだまだできる」という想いがあったので、『ツタロックフェス 2025』に向けて全力で調整して、いいライブができたと思います。まだまだ課題はたくさんあれど、今日観てくれた人達に、僕達の良さが伝わったのではないかなと思います。PompadollSを一生続けていきたいですね。

但馬:笑顔を大事に、やり抜きました。いやもう、うまくいって良かった。それに尽きますかね。

小松:連日全員でスタジオに入って、ストイックに準備してきました。その甲斐あって、いい演奏ができたと思うので良かったです。

サイカ:やり切りましたね。それこそこれまでのライブの課題を経て、みんなで相当頑張ってきたので、それがお客さんに伝わって楽しんでもらえたかなと思います。

五十嵐:広い会場で声も音も、どこまでも抜けていく。お客さんの楽しそうな顔も見えて、自由になれた気がしましたね。

──今後の目標を教えてください。

五十嵐:日本武道館ワンマンライブ!

青木:それから、より長く、より大勢の人にPompadollSの音楽を聴いていただけるようにしていきたいです。これは長期目標で、武道館ワンマンは短期目標ですね。

執筆・取材:橋本恵理子
編集:伊藤亜希
Photo by Taichi Nishimaki