インディーズアーティストを応援する“Eggs番長”アリスムカイデ。
今回は、2月16日(金)に渋谷eggmanで開催された“Skream!”と“TOWER RECORDS”、“Eggs”が贈る次世代のアーティストをサポートするコラボレーション・ライブ「HAMMER EGG」の第8弾へ突撃取材!Eggs番長自らライブレポートを敢行♪
■Skream! × TOWER RECORDS × Eggs presents 「HAMMER EGG vol.8」
【開催日】2018年2月16日 (金)
【会 場】渋谷eggman
【出演アーティスト】マカロニえんぴつ / mol-74 / 緑黄色社会 / トビウオ(OA)
Text:Eggs番長(アリスムカイデ)
Photo:横村 彰
あたしの人生をきっと少しずつ輝かせていて、いつだって心が動く場所、ライブのレポート。 密かに憧れてはいましたが、当方プロのファンでございますので“「好き!最高!」といった瞬間的語彙ばかりになってしまうかもしれません”とお伝えするも「それでいいです」と快く任せていただきました。 とはいえ、もちろんそうはいかない、個人的な感想を大事にしつつ全アーティストの素晴らしさを詳細に届けたい!と臨んだくせに、スタートから早々「ライブなんかそこで見てる人にしかわからないよなぁ」なんて思ってしまいました。
オープニングアクト トビウオ。
MVにも出演させてもらった1曲目"Gravity Days"の前奏からグッとトキめいているうち、開演して間もない会場に響いた「今日のライブ1回目のサビです!」という呼び掛けは、オープニングアクトであることへの心持ちとしても、今はじまっていく一日を楽しむ合図としても100点満点。
そこから自然と挙がっていく手、生まれる手拍子、会場の一体感に加えて畳み掛けるような2曲目のスタート、全員が同時に頭を振り下ろしたあと全開の笑顔で飛び出てきたのだからもうたまらない。
メンバーそれぞれが好きな音やタイミングで破茶滅茶楽しそうな笑顔になったり会場を見回したり好き勝手に動き回るのに、ふとした瞬間動きがバシッと揃うから見ている方も同じくバッシバシの笑顔になってしまう。
間違いなく彼らは今日の"オープニング"でした。
続いては、緑黄色社会。
そこに立った途端からたった1ステージ、1曲、1節のなかでクルクルと別の女の子になるボーカルの晴子さん。
ほんの少しの仕草も表情も見逃せなくて、彼女を観ているかいないかで曲の意味が変わって聴こえてしまうほどでした。
言葉の意味をどこまでもいつまでも広げるパフォーマンス。
特に"恋って"で魅せたイメージままのふわりと踊る毛先、揺れるお洋服のリボン、きゅんとしちゃうような笑顔によく映えるどこか訝しげなほど強い瞳は「女の子ってたった1人のなかにいるたくさんの自分が全部本当であること」「放つたった1文が全て違う意味を持つこと」「そしてそれにいつまでも翻弄されてしまうこと」を上手に突きつけられたような気持ちになりました。
あたしだって目まぐるしく突っ走れる毎日をトキめいていなきゃ、うかうかしていられないです。
そして後半戦 マカロニえんぴつ。
初っ端"鳴らせ"の「なら変われんのはいつになんだ」からひたすらにハッパをかけては掬い取っていく、日々と戦闘みたいな35分間。
どの曲も色が違うのに「この恋できっと間違っていない 合っている」みたいな言葉選びとか、次から次へと予想できない展開とかのひとつひとつにしっかりと追い討ちをかけられていって、最後には「形にならないこの気持ちの逃げ場所は"ここ"にある」と強く指してくれたその足元を踏みしめる。
ライブの途中で言った「CDはみんなに届いてるかどうか届かないけど、ライブは届くかもしれない。届いたらいいなという気持ちでやります。」という言葉を思い出しながら最後のバンドを待つ時間をくれました。
そしてラストアクト mol-74。
鳴ったと同時に知らない惑星に放り込まれてしまいました。
次の曲が始まった瞬間、その曲ではなくその曲と前の曲の間のほんの数秒にあったストーリーをおもってしまう。なんてその空間だけの映画に溺れていたら"エイプリル"の「綺麗な映画を観た後にふと君を思い出した 映画みたいにはいかない結末に僕は何を思う」にパシンと醒まさせられる。
あんなにも届く声が美しいのに、全ての音がクリアでひとつで、拍手すら空気を読んでいるような、手拍子すら演奏であるような。
ライブ以外は何もなくなってしまうほど夢中になれるライブはもちろんだけど、個人的にはライブ以外の無関係を勝手に考えてしまうような、気が付いてもいなかった自分の感情と脳内をつつかれてしまうようなライブも最高だと思っています。
なんかもう全部に負けない!と滾る素晴らしい一日、ありがとうございました。
いつも自分が再生ボタンを押すみたいに読み込んでいるようなレポートは書けなかったけど、こんな感想だからこそのほんのどこかで"ライブ"を欲していただけていたら幸いです。
あとのことは楽曲やミュージックビデオでご確認を。是非。
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