想い出にメロディーを
- 1. 光の先には
- 2. fake
- 3. 花火
- 4. 雪の降る街
- 5. 何度でも
- 6. トーキョー・トレイン
- 7. 桜の花びら
本多「“花火”は、いろんな人からいい曲って言って貰えている曲ではあるんですけど、2016年の秋ぐらいにデモを作っていた当時、自分的には別の推し曲があって。“花火”はオマケというか、これもあるから一緒に持っていこ、ぐらいの曲だったので、確信がない状態で作ってて。ただCDを出す前にライブで披露したときの反応が凄くよかったんで、それで、〈この曲っていい曲なんだな〉っていう自信と、こういう表現得意なんだなっていう指標になった1曲です。できて良かったなと思いました(笑)」
以登田「最初、デモを持ってきたときに、サビの部分をBメロでやりたいって言ってて。いや、これはサビでええやろってなったのは覚えていますね。それぐらい自分の中ではこのサビの部分のこびりつく感じが大きかったというか。今までこういうミドルテンポのバラードで裏打ちっていうのをやったことがなかったので、当時はめっちゃ斬新で。作っていくのが楽しかったですね。この曲きっかけで、歌ものバンドとして動き始めたし、そういう意味で“花火”の存在はめちゃくちゃデカいですね」
オザキ「僕が最初聴いたときは、サビがすごく耳に残るというか、こびりつく、フレーズを繰り返し繰り返し使っていたし、メロディーも今までのバンドにはないメロディーの動かし方だったんで、なんかサビがこびりつくなと思って……。実は自分の親に聴いてもらったんですけど、親も〈この曲いい!〉って言っていて。60歳の人でも、サビのメロディーが印象に残るって、やっぱいい曲なんだろうなって」
本多「あと、初めて恋愛をテーマにして作った曲なんです。それまでは恋愛の曲っていうのは1曲も書いたことがなくて。ラブソングを書くことに、ちょっと恥ずかしいところもあったんですけど、曲にしてみると意外と……自分の赤裸々な部分も曲にすると面白いと思いましたね。きっかけは……当時4年半ぐらい付き合ってた彼女で、人生で一番長く付き合った彼女とお別れすることになって。そんなに長い期間1人の人と恋愛をしたことがなかったんで、自分の人生の中でも大きな別れで。この4年半の思いを形にしないと、何のためにミュージシャンをやっているんだ俺は、何のために曲を日々作ってるのか、と思って。日常のちょっとしたことでも曲にしていっているのに、人生でこんなに大きな部分を曲にしなかったらもったいないなって。制作意欲みたいなものがガー!!って降りてきて。恋愛に関しては結構……抵抗があるってわけじゃないんですけど、当時は自分の中で描きたい部分ではなかったんですよ」
――そうか、だから〈4度目の夏〉という歌詞が……(笑)。
本多「そう、ごりごりの私情をいれようと思って(笑)。なんで4?ってはたから見たら思われると思うんですけど、これは俺と彼女にしかわからなくてもいいと思って(笑)。実際彼女にはお別れ以降は会ってないんですけど、感謝はしていますね。この曲を作るきっかけをくれたことに、今はありがとうっていう気持ちが強いです。ただ、夏の出来事をそのまま歌にしているので、リリースしたのは冬で、MVの撮影も1月(笑)」
以登田「東京の河川敷で寒い中半袖で……」
本多「マイナス3度のなか、夏の歌を歌う……(笑)。でも不思議なもので、リリースした当時はそこまで反響があったわけではなく、実際に反応が出てきたのは、2017年の夏前ぐらいから徐々に、いい曲ですねって言ってもらえるようになった曲です」
――他のアルバム曲はすべて本多さんの曲ですが、この“雪の降る街”だけ、以登田さんの曲ですね。
以登田「僕は曲を作るのが3年ぶりぐらいで……。最近は作っていなくて。でも、このアルバムを作るタイミングでもう一回作ってみようって思って作ったら……なんか出来たっていう……(笑)」
本多「天才か(笑)」
以登田「(笑)。作ったのは冬の始まりぐらいの時期です。大阪でもたまに雪がチラッと降ることがあるんですけど、僕はそれがめっちゃ好きで。特に用もなく外を歩いたりして、ぼけーっと見ていたりするんです。積もることはめったにないんですけどね」
本多「最近はもっぱら自分が作詞作曲をしていたので、久しぶりに他人が書いた歌詞を歌う、歌詞自体も自分では絶対に出さない言葉が入っていて、イトちゃん(Ba.以登田)の言葉づかいがふんだんに盛り込まれていて、ピュア純度が高いというか(笑)。イトちゃんの書くラブソングはピュアなんですよ。これこそわかりやすい曲だなって。恋愛の曲ってふりきっているというか。そこが面白い部分でもありますし、苦戦する部分でもあって。自分で書いた歌詞の場合は、そもそもそこに気持ちが乗っているけど、他の人の曲だとその部分を読み取ってどう歌うかっていう作業になるので、それが凄く久々で難しかったんですけど……なんか出来た(笑)」
オザキ「天才か(笑)」
本多「天才、ここに極まれり(笑)」
オザキ「演奏面は、自分がドラムをやってきてずっと思っていたことがあって、バラードを上手く演奏できるプレイヤーって、本当にうまいと思うんですよ。速い曲ってみんなできると思うし、逆にテンポが遅いものを演奏できるドラマーって、感情が乗らないと表現できない部分っていうのが求められてくる。バラードってそこを求められる感じがあって。それで自分の中で葛藤というか、苦しみましたね。でも俺やったらこうするかなって歌詞を読みながら自分でイメージして出したら、こんな感じになりました。なんか出来た(笑)」
本多「この曲だけ、なんか出来たで締めくくられてる(笑)。でも、雪ってタイトルにつくと、キラキラしたイメージがあったので、音色にこだわって色付けしていったんで……。俺の作る曲にはない、キラキラした綺麗な感じっていうのが凄く出ているなって思いますね。良かったなと……(笑)」
本多「曲としては、ザ・モアイズユーっていえばこんな感じの曲だよねっていうアップテンポな曲ではあると思うんですけど、こういう曲調が自分は好きなんですよね。“光の先には”と同じく、僕たちらしいアップテンポの曲を作りたいなと思って作りました。ただ、“光の先には”は、迷いや葛藤を歌うことが中心に合ったんですけど、“何度でも”は、今までいろんな人に手を貸してもらったり、助けて貰ったりして、ここまで来ることができたなってこのアルバムを作った時に思えたんで、これまであまり書いたことのない〈感謝〉がテーマになっています。サビの〈何度も〉の部分がリフレインする曲なんですけど、頭に浮かんだ時も、なかなか忘れなかったというか」
――本多さんは、歌詞と曲、どちらが先に出てくるんでしょうか?
本多「その曲のこれが言いたいっていうのは、歌詞とメロディーが同時に出てきます。その1曲のなかでここを一番伝えたいっていう部分は、歌詞とメロディーが一緒に浮かんでくることが多くて、この曲もサビができた時点でそれが歌いたいなって直結したんで、迷わなかったです」
以登田「今までの曲は、ベースラインがめっちゃ動いてないと不安、みたいなのがあったんですけど、この曲はあまり動かずシンプルにすることにチャレンジしたら、しっくりきたというか。自分の中での今後のベースのアレンジの引き出しとして、大丈夫だなって思わせてくれた曲です」
オザキ「アルバムの制作期間中は、ライブがなかったんですけど、作り終わってライブでこの曲をやることが多くて、その時になんでかわかんないんですけど、この曲やっていると泣きそうになるんですよ。感動しちゃうんですよね。それぐらいストレートで、シンプルな曲って、自分自身もお客さんも共に、スッて心に刺さるんじゃないかなって思いましたね。“何度でも”って曲は、そういう捉え方もあるんじゃないかなって。不思議な力がありますよね」
本多「この曲もポップなイメージで作り始めたんですけど、作り終わるといい意味でポップになりきれないというか」
以登田「エモさがね」
本多「エモさがね。どうしても入っちゃう(笑)。コード進行なのかメロディーなのか、どこがエモいのかっていうのはわからないんですけど、そういう明るい中にもエモさがあるっていう仕上がりになることが多いなって。この曲で改めて思いましたね。暗くはないけどエモい」
以登田「泣き笑い、みたいな(笑)」
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