『Eggsレコメンライブ+ 10th Anniversary tour』セミファイナル、名古屋編をレポート

『Eggsレコメンライブ+ 10th Anniversary tour』セミファイナル、名古屋編をレポート

2026/03/13

2026年1月17日。アーティストを発掘し、早耳音楽をリスナーにレコメンドするEggs主催のライブイベント『Eggsレコメンライブ+ 10th Anniversary tour』の名古屋編が、名古屋CLUB UPSETにて行われた。出演は、在多ヒデハル(O.A.)、ザ・ダービーズNo.MENoh!! 真珠sテレビ大陸音頭のうへるの6組。バイタリティあふれる6組のステージの様子をお届けする。 

アコギ1本で臨んだ在多(アリタ)ヒデハルが魅せた、気迫に満ちたステージ

オープニングアクトを務めたのは、三重県伊勢市出身の現役高校生シンガーソングライター・在多ヒデハルだ。哀愁を帯びたアコースティックギターを力強くかき鳴らし、ハスキーで芯のある歌声を放つ。「高校3年生、シンガーソングライターをやっております在多ヒデハルと申します。“ザイタ”ではありません、“アリタ”です」と自己紹介をする在多。フロアから拍手が起こる。この日の対バンのラインナップを見た在多は「すげぇ」と思ったという率直な胸の内を明かしながらも、「ひけを取らないように頑張ります」と意気込んだ。数少ないゆっくりな曲だという「選択肢」では、青春や社会への違和感を真っ直ぐに吐露していく。目を閉じると、まるで70年代のフォークソングが浮かび上がってくるよう。アコギ一本とは思えない音圧と迫力ある歌声で、堂々たるステージを届けた。 

setlist

  1. 01.冤罪人生 
  2. 02.寝室 
  3. 03.選択肢 
  4. 04.挫折道 
  5. 05.詩に戻り 

走感あるサウンドでオーディエンスと一体感を作り上げたザ・ダービーズ

名古屋を拠点に活動する4人組ロックバンド、ザ・ダービーズ。疾走感あるロックンロールが立て続けに放たれ、フロアは早くもハンズアップ。観客と一緒に歌えるポイントの多い彼らの楽曲が演奏されるにつれ、次第に場内のボルテージが高まっていく。「風邪ひいたりしてないですか?あんまり声が出ないなぁと思っていたけど、今日ご飯を3杯くらいおかわりしたら声が出るようになりました。ワッハッハッ」と軽妙なMCで観客に語りかける後藤文音(Vo. / Gt.)。「ろくでなしの4人ですけど、キュートなラブソングをやります」と前おきして披露されたのは、「アイラビューベイベー」。メロディアスなミドルチューンにオーディエンスは思い思いに体を揺らす。ラストは「ダービーズのテーマ」。ノリのよい快活なサウンドを鳴らし、最後まで観客の心をぐっと掴み続けた。 

setlist

  1. 01. 若者たち 
  2. 02. トワイライトシティにて 
  3. 03. ディストーション 
  4. 04. トランジスタラジオ 
  5. 05. アイラビューベイベー 
  6. 06. シンガー 
  7. 07. ダービーズのテーマ 

平均年齢なんて関係ない。確かなスキルで存在感を刻んだNo.MEN

名古屋発、平均年齢18歳のオルタナティブ・ガールズバンド・No.MEN。この日は受験生のRima(Key.)が共通テストのため欠席し、 Cocona(Vo./Gt.)、Uri(Ba.)、最年少14歳のNina(Dr.)の3人編成だ。冒頭から骨太なスラップベースが鳴り響き、ファンクギターとタイトでリズムカルなビートが心地よいグルーヴを作り出す。アンダーグラウンドな楽曲が多いのかと思いきや、シティポップを思わせるアーバンな空気の漂う楽曲も披露。日本語のリリックも英詞もなめらかに歌い上げる Cocona。「No.MENを初めて見てくださる方もいるんじゃないかなと思います。いつもはですね、4人組ガールズバンドとして活動しているんですけども、Rimaちゃんは受験生ということでお休みをいただいております」と述べ、Rimaへの応援の声を求めるとフロアから歓声と拍手が送られた。終盤はアップチューンで一気に加速。浮遊感のある神秘的なサウンドも聴かせながら、平均年齢18歳とは思えないスキルの高さを見せたNo.MEN。次は4人そろったステージも、ぜひ見てみたい。 

setlist

  1. 01. Setelan 
  2. 02. 目次録 
  3. 03. Unlovable 
  4. 04. 斜陽 
  5. 05. Hug 
  6. 06. surrender ️ 

ダンスチューンを軸に光を放つ、oh!! 真珠sのメロディセンス

東京発、オルタナティブロック/サイケポップバンド、oh!! 真珠s。この日は彼らにとって初の名古屋遠征だ。ステージに登場した4人は、アグレッシブにかき鳴らされるギターとヘヴィなサウンドを響かせ、お経のような語り口で「SATORI」を歌い始める。観客の視線は一気にステージへと引きつけられた。「スーパー、スーパー、スーパーダンスミュージック」と平賀新大(Vo./Gt.)が静かに煽り、躍動感あふれるダンスチューンを連発。MCでは「はじめまして、東京から来ました」と挨拶しつつ、名古屋のおすすめグルメを問いかけ、フロアとの距離を縮めていく。「ゆったりいくんで気軽に好きにノッてください」というMCの後に、ミドルチューン「誰も知らない」を披露。彼らの魅力はキャッチ―でグルーヴィーなダンスチューンという印象が強いが、聴かせる楽曲で際立つメロディセンスの良さも大きな魅力だ。ラストは「WTS」。場内のボルテージを一層高めたoh!! 真珠s。「名古屋、Big Loveしかない。馬鹿野郎!」と愛情たっぷりのツンデレ発言を残し、初の名古屋ステージを後にした。 

setlist

  1. 01.SATORI 
  2. 02.Bad communication!! 
  3. 03.かんせいがたりない 
  4. 04.天国てれびくん 
  5. 05.誰も知らない 
  6. 06.緑日 
  7. 07.WTS 

ほとばしる衝動に引き込まれる。テレビ大陸音頭、圧巻のライブパフォーマンス

札幌からやってきたテレビ大陸音頭。「俺に真実を教えてくれ!!」がSpotifyの国内バイラルチャートを席巻し、『FUJI ROCK FESTIVAL’25』の「ROOKIE A GO-GO」に出演。ライブ必見の注目バンドだ。矢沢永吉の「止まらないHa~Ha」のSEが流れる中、3人がステージに登場。のっけから粗々しくも衝動的な演奏とシャウトを全開。演奏が進むにつれ、ギターを放り投げたり、奇怪なダンスを踊ったり、衣服を脱ぎ捨てるなど、千代谷竜司(Vo. / Gt.)が常軌を逸したパフォーマンスを連発。ステージに釘付けになるオーディエンスはとても楽しそうだ。「Eggs10周年、おめでとうございます!」と千代谷が祝いを述べた後、「“エッグ”といえば名古屋コーチン。食べ損ねたんですけど、コーチンみたいなライブしたいと思います!」と奇天烈な発言でフロアを一層盛り上げる。終始、シュールなリリックを鬼気迫る表情で吐き出し、圧巻のパフォーマンスを見せた。 

setlist

  1. 01.minitemen 
  2. 02.俺に真実を教えてくれ!! 
  3. 03.死んだら終わり人生は 
  4. 04.hentai 
  5. 05.キリキリ舞 
  6. 06.君は本当にPUREだね 
  7. 07.こんちくわ 
  8. 08.異次元の暮らし 
  9. 09.サイズMの男 
  10. 10.衝動はいいもんだ. 

のうへるがストイックに鳴らすヴィンテージライクなサウンド

トリを飾るのは名古屋発の男女混合4人組ガレージロックバンド、のうへる。ガレージロックならではの荒々しく歪んだサウンドの中に、松本瑞帆(Vo. / Gt.)のハスキーかつスイートなボーカルが存在感を放つ。なめらかにうねるギター、タイトにリズムを刻むベースとドラム。ベテランのロックンロールバンドと間違えてもおかしくないほど、成熟したサウンドを聴かせる4人。反面、ドライブ感のある楽曲では、等身大の瑞々しさやエネルギッシュなパフォーマンスも垣間見えた。終盤では激しくかき鳴らされたギターとともに彼らのパフォーマンスに熱が増していく。 MCはほとんどなく、終始ストイックに楽曲と向き合ったのうへる。大きな拍手が沸き起こり、確かな演奏力を名古屋CLUB UPSETのステージに刻みつけた。 

setlist

  1. 01.博愛主義をやめたくて 
  2. 02.セオリー 
  3. 03.感情 
  4. 04.紐付き帽子風に飛ばされないでね 
  5. 05.8ビート 
  6. 06.rubbish 

良質な音楽の生まれる街、名古屋で、確かなポテンシャルを刻みつけた6組。個性の異なる彼らは、瑞々しい熱量にあふれる一夜を作り上げた。2025年8月にスタートした本ツアーも、3月29日の大阪 2nd  LINE公演を残すのみ。リアルなライブでしか体験できないエネルギッシュなステージを、ぜひ目撃してほしい。 

■スタッフクレジット
執筆・取材:橋本恵理子
撮影:Kazuki.Y

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この記事を書いた人

橋本恵理子

ライター。福島県出身、湘南在住。WEBメディアやファンクラブなどで原稿を執筆。動画編集やInstagramマーケティングのお仕事も。普段は猫の下僕です。

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