2025年11月18日。アーティストを発掘し早耳音楽リスナーにレコメンドするライブイベント『Eggsレコメンライブ』から派生した、インディーズシーンを駆け上がっているアーティストを集めたネクストステージとなるライブイベント『Eggsレコメンライブ+』の福岡編が、福岡大名LIVE HOUSE Queblickにて行われた。Eggs10周年を記念して開催中の本イベントは、札幌・名古屋・大阪・福岡の全国4都市で開催。福岡公演には、tight le fool、Iwankof、no more、LOT SPiRiTS、The Gentle Flower.が出演。エネルギーに満ち溢れた5組によるステージを繰り広げた。
tight le fool(タイトルフール)、アリーナでもライブハウスでも自身の個性を存分に発揮

1番手は福岡発の3ピースロックバンド、tight le foolが登場。『ビクターロック祭り2024』のオープニングアクト出演権をかけたオーディションで、見事グランプリを獲得。2024年11月、東京ガーデンシアターの大舞台で、新人とは思えぬ堂々たるパフォーマンスを披露した。その実力を証明するように序盤から勢い全開。「ブリュレ」「リフレインガール」と軽快なロックチューンを畳みかけると、フロアからハンズアップが。比喩や韻を巧みに散りばめた青春と恋の歌詞も、心地よく耳に残る。「Eggsさんには本当に何から何までお世話になっているバンドでして、こうして10周年をお祝いできて嬉しいです。本当にありがとうございます!」と感謝を述べるtight le fool。「最後に僕達の大切な曲を歌って帰ります」と述べ、虚無感と葛藤の中から一筋の光を見出していく「スターナイト」をプレイ。クライマックスでは壮大なサウンドとRIKU(Vo. / Gt.)のパワフルなロングトーンが響き渡り、オーディエンスの心を揺さぶった。
setlist
- 01.ブリュレ
- 02.リフレインガール
- 03.ラブロマンス
- 04.コレカラ
- 05.スターナイト
凱旋ライブでジャンルレスな楽曲とパフォーマンスを魅せたIwankof(イワンコフ)

東京を拠点に活動する福岡出身のシンガーソングライター、Iwankof。自ら作詞・作曲・編曲の全てを手がけるマルチスキルの持ち主だ。ギター、ベース、ドラムのサポートメンバーとともに、4人編成のバンドスタイルで臨む。メロウでダークなヒップホップ「ぐちゃぐちゃ」、ポストロックライクな「うんめい」、「悲劇のような喜劇のなかで」とジャンルレスな楽曲を立て続けに披露していく。ハンドマイクで歌い上げる曲もあれば、ギターを鳴らしながら歌う曲もあり、多彩なパフォーマンスを魅せるIwankof。「Eggs10周年に大きな拍手を!」とIwankofが呼びかけると、フロアから大きな拍手が送られる。バンドで音楽活動をしていた頃を含め、この日の出演者の中で活動歴が最長というIwankofは「福岡の先輩が1番カッコいいライブをしないとダメでしょ〜!」と軽妙に煽りつつ、後半はアップチューンで一気に加速。「今日ここにいるみんながずっと幸せで笑顔でいられますように」という願いとともに「VIKA」を演奏。一気に高めたボルテージが冷めやらぬまま、ステージを後にした。
setlist
- 01.ぐちゃぐちゃ
- 02.うんめい
- 03.悲劇のような喜劇のなかで
- 04.君からの脱獄
- 05.where???
- 06.VIKA
The Gentle Flower.(ザジェントルフラワー)が窮地をバネに変えた初の福岡公演

群馬発4ピースロックバンド、The Gentle Flower.。「1秒も無駄にしないように、いい日にしようね!」という金子大伸(Vo/Gt)の言葉とともに、「スペースダイバー」「蛹」を連投。疾走感溢れる泣きのメロディーが、フロアの熱を高めていく。MCでは初の九州ライブに触れ、「群馬はもう雪が降ってます(笑)」とユーモアを交えつつ、福岡の気温の高さに感動した胸中を伝える。「広い日本で今日(皆さんに)出会えたことは奇跡」と想いを述べるThe Gentle Flower.。演奏中に2度のトラブルがありながらも、メンバーはそれすら味方につけたかのように、「イレギュラーは久しぶりだったから曲を変えます!」と、急きょ予定していなかったという「片足の少年」を披露。赤いライトに照らされた4人のパフォーマンスは一段とエネルギッシュに。ラストは「有名になったら」。エモーショナルなサウンドが響く中、「福岡が大好きになっちゃいました〜!」と金子が叫ぶ。歓声と拍手を送るオーディエンスに「また会いに来ていいですか?」と再会の約束を残し、初の九州公演を沸かせた。
setlist
- 01.スペースダイバー
- 02.蛹
- 03.片足の少年
- 04.有名になったら
観客を巻き込みながらステージを作り上げる福岡の実力派バンド、no more(ノーモア)

福岡発の3ピースロックバンド、no moreが登場。Eggsユーザーからも人気の高い実力派だけあり、メンバーの入場と同時に大きな手拍子が沸く。ドライブ感のあるロックチューン「君よりの心」でオーディエンスとコール&レスポンスを。続く軽快なアップチューン「僕が君を僕のように愛すから」では、「今から激しく飛ばしたいんですけど準備できてますか!?」とオーディエンスに全力のジャンプを煽る。エッジの効いたパワフルなサウンドと伸びやかな歌声も相まって、場内のテンションは最高潮に達していく。「音楽をしていなかったらEggsと出会えなかったし、今日ここにいる皆さんとも出会えなかった。音楽を聴いてもらえるチャンスがあることが、すごく嬉しいです」と胸の内を吐露するくに(Vo.)。ラストは「あなたが会いたいと思う人がいるなら、会えるうちに会ってほしい」という気持ちを込めた、ミディアムチューン「会いたい」をプレイ。心地よく響く繊細なサウンドと、くにのファットで艶やかなビブラートでオーディエンスを魅了した。
setlist
- 01.星座
- 02.君よりの心
- 03.僕が君を僕のように愛すから
- 04.笑われた夢
- 05.会いたい
豪胆なパフォーマンスを披露した紅一点、LOT SPiRiTS(ロットスピリッツ)

トリを務めたのは福岡発ガールズロックユニット、LOT SPiRiTS。赤いライトに包まれたステージにメンバーが姿を現す。「ロックバンド!LOT SPiRiTS始めます!」の掛け声で演奏がスタート。ハードなロックチューン「未完」「Peace」「エトセトラ」を立て続けに披露すると、オーディエンスは拳を激しく突き上げる。坂元ルナ(Vo. / Gt.) のエネルギッシュなハスキーボイスと、くらげ(Ba. / Cho.)の重厚なベースが一気に会場の熱を引き上げていく。音源だけでは想像できなかったほど、よりアグレッシブなライブ感に驚かされる。「LOT SPiRiTSはホームのQueblickにずっと背中を押してもらって。Eggsにはめちゃめちゃお世話になってきました」と感謝の気持ちを述べる。そして「返せるのは音楽しかない」と、この日のステージを盛り上げようという意気込みが熱い。「空まで」ではフロアにマイクを向け、オーディエンスとともに合唱。アンコールの「moment」までハードな楽曲を畳みかけ、熱量を落とすことなくフィニッシュした。
setlist
- 01.未完
- 02.Peace
- 03.エトセトラ
- 04.空まで
- 05.ライクオアリブ
- 06.アウトサイドストーリー
- EN.moment
さまざまな有名アーティストを排出してきた音楽都市・福岡で、各々の個性を発揮しながら切磋琢磨した出演者達。インディーズバンドのライブは、見る度にぐんぐん成長していくのが分かるので面白い。本ツアーは残すところ、名古屋と大阪の2公演。どんなアーティストがどんなステージを見せてくれるのか楽しみだ。

執筆・取材:橋本恵理子
撮影:サトウアイコ























