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遊津場の関西ライブ巡り『かなえ×アルバムニゲラpre「独りの夜に」』

遊津場の関西ライブ巡り『かなえ×アルバムニゲラpre「独りの夜に」』

2025/03/27

神戸在住のEggsキュレーター遊津場が先月見に行った関西のライブハウスイベントの感想を書いていくコーナーです。がっつりとしたライブレポというよりはコラム的なものと思ってください。

もちろん気になるアーティストが1組でも増やせるよう頑張ります!

2025年3月の良かったイベントはこちら!

イベント名:かなえ×アルバムニゲラpre「独りの夜に」

開催日 :3月17日

場所  :心斎橋BRONZE

出演  :アルバムニゲラ至福ぽんちょYOSAMECozyLand青が藍に染まるまで

年明けに初音源をEggsにリリースし、この日が初ライブという動き出したばかりのバンド・アルバムニゲラと2回目の自主企画のかなえさんとの共催で行われたイベントでした。

特に印象に残ったのは、トッパーでこの日初大阪の東京のロックバンド・CozyLandです。異質で禍々しくも華がある。エレクトロとも一体となったバンドサウンドは、最近のトレンドのボカロ風味というより映画のBGMのようなスケールがあり、えーき(Vo.Gt)も音に負けないステージ上での存在感を見せていました。どことなく和風な雰囲気もあって、言うならば鬼神じみてましたね。しかし登場の時は「至福ぽんちょです!」と挨拶するなどお茶目な感じもあり、中盤のMCでは心から集まっている人に感謝していて、今後、関西はもちろん多くの人に愛されるバンドになると思いました。

続くYOSAMEはその白に統一した衣装に違わぬ穢れなき誠実かつ繊細なサウンドと「必ず今関西を盛り上げているバンドを追い越す」という熱いMCでフロアの拳を上げさせていました。

青が藍に染まるまでは1曲目「ポプラの木」の歌い出しから一瞬で引き付けて、名前の通り会場を歌で染めていきました。「音源もめっちゃ良いけど、ライブはさらに超えていく」という気持ちを持ったそのステージは、随所に見所や聴き所を作っているように見えて、これからカテゴライズされても輝くオリジナリティがあります。

知名度上昇中の名古屋の至福ぽんちょがトリ前。りおん(Vo.Ba)の歌声は本当に「あなたを幸せにする」という気持ちが込められていて、手書きの文字が目に見えて届いてくる感覚でした。あとは意外というか当然と言えば当然、ビートの感じが名古屋らしいメロコアの要素を感じる場面があり、これから更にライブハウスが似合うバンドになっていくと思いましたね。

トリのアルバムニゲラはこの日の前日にメンバーが脱退するという苦難に見舞われながらも、そういった辛さも何もかもを薪として焚べて、エネルギーとして燃やしていく気持ちの強いライブでした。アンコールが一番躍動感あって楽しそうでしたね。

生まれては消え、メンバーも加入しては脱退してを繰り返すライブハウスシーンの現実に、それでもとロックバンドを信じるという熱い情熱に溢れた1日でした!