こんにちは、あきです。
前回のVol.2では、実際にライブに行ってみたバンドの中から特に感動したバンドとして、LAMP IN TERRENとmol-74をご紹介しました。
さて今回はキラキラした夏が終わり、街並みがどこか少しだけ寂しそうに見えるこの季節に寄り添ってくれるバンド2組です。 最寄り駅から1人で歩く家までの道、騒がしい飲み会終わりに乗る電車の中。そんな空虚感が滲みる日常のワンシーンの中でぜひ聴いてみてください。
茨城発のロックバンド、灰色ロジック。
「各駅の電車に揺られながら考えることは 大体が未来のことばっかりで なんか不安になるよ」
誰もが送る平凡な日常に溶け込んでくれる8曲がぎゅっと詰まったミニアルバム『生活の柄』収録曲の「生活の空」と名付けられた本曲は、苦さと虚しさで彩られたギターサウンドとバンドマンが綴る赤裸々な歌詞が秋 独特の空白感によく映えます。
灰色ロジックの楽曲は決して明るいものではないと思います。曲が終わるからといって無理に前を向くこともなければ、弱っている自分をどうにか奮い立たすこともありません。だけどそれがいいのです。なんとか上手に生きようと奮闘している毎日の中では前向きな言葉だけが救いではなく、自分のことを知らない誰かの愚直な言葉が支えになったりしますよね。灰色ロジックは、そうやってちょっと遠い場所から自分の毎日を静かに応援してくれるバンドです。
夜が来るのが早くなって、店頭には暗めのお洋服がだんだん増える。だからか分からないけれど無性に物寂しくなるこの時期。そんな脆い気持ちに寄り添ってくれるバンド、灰色ロジックをぜひ。
次はいつもと雰囲気を少し変えバンドではなく、ソロアーティストを初めてご紹介します。
古川本舗はとても、とても暖かい音楽を深く鳴らしてくれる人で、眠りにつけない午前3時の布団の中や誰もいない夜道など寂しさに負けた時によく聴くアーティストさんです。意味も分からないのに涙が出る時の感情に名前はないし、言葉になんてできないから誰にも伝えられない。そういう時に頼らせてもらうのはだいたい古川本舗で、静かにそっと包み込んでくれるのです。
実は2015年に活動終了しているのですが、自分の中ではずっと好きな音楽家の1人。絵や小説、そして音楽など芸術のいいところは場所さえあればずっと残り続けるところ、そしてまたこうして誰かによって巡りあえるところだなぁとよく思います。こんなに優しい音楽が4年近く時間が流れたあとでも残っていてくれて本当によかった。無性に寂しくなってしまった時にはぜひ聴いてみてください。
以上、2組をご紹介させていただきました。今秋のお気に入りアーティストさんになってもらえたら幸いです。
読んでいただきありがとうございました。
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