Eggs Curators しゅっしゅ コラム vol.5

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こんにちは。Eggs Curatorsのしゅっしゅ です。

今回はこれまでとは異なり、1つのバンドをピックアップして深く掘り下げていきたいと思います。長くなってしまうかもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです。

今回紹介するバンドは、
岡山県発ギターロックバンドgrumble grumble(グランブルグランブル)!
ギターロックバンドですが、オルタナ、シューゲイザー、ポストロック好きにも響く音楽だと思います。

2015年から地元岡山を拠点に活動を開始し、2018年7月に1st mini album「グリーフ」をリリース。10月に収録曲「灰花」のMVを公開し、現在では7万回再生を突破している。ボカロ好きはご存じのMahさん(EveのMVなどを手掛けている方)とのコラボにより、楽曲の世界観をより深く表現。バンド好きだけでなく、ボカロ好きリスナーの興味も惹きつけました。これをきっかけに彼らの音楽と出会った、という人も多いのではないでしょうか。 もし、まだ聞いたことがなく、「ずっと真夜中でいいのに」、「ヨルシカ」、「花譜」、「カンザキイオリ」などが好きな人には是非お勧めしたい1曲。




この曲のサビは、こう告げる。

〝救われたいから 報われたいから
許されたいから 向き合うから
どうか この身にご加護を 
欲に溺れた 指導者が手招く
救われないから 報われないから
許されないから 満たされないままだ″

感じられるのは、人間の欲望の深さや無意識に期待して絶望する身勝手さ。 それらをすべて詰め込んでいる楽曲ではあるが、重さを感じるどころかむしろ心地の良い共感を覚えてしまうようなキャッチーさがある。そんな、この楽曲は「愛」から生まれた「哀(悲しみ)」という感情を表現しているのではないかと私は思う。

そして2019年9月に2nd EP[青]からMV「sea」の公開。10月にはリリースがあり、2nd EP[青]Release Tour「青と拍動」が敢行。地元岡山を皮切りに東京、名古屋、大阪、福岡など、バンド史上最大のツアーとなった。



このアルバムはツアー中のライブMCで渡辺が「生きることの葛藤や苦しみを表現している」と告げていた。実際に聴いてみて、まさしくその通りだと思った。

忘却される悲しみと隣り合わせで生き続けなければならないけれど、他人の言葉でいつまでも縛られたまま進めない自分自身。その自分自身として生きていくことへの疑問、罪悪感、懺悔。そこから生まれる逃避行の欲。満たされたように感じても決して満たされることのない、無意識のうちに他人と比較して生まれる劣等感。消えそうで消えない、なにかがそこにはある。

綺麗で儚いけれど物静かでどこか狂気的な世界観、それを表現する彼らの歌詞は尖っていて印象も強く意味も深いのに、どこか優しい。彼らの世界を表現する真っすぐな歌声、また世界観を生み出す楽器隊。どれを取ってもレベルが高く、センスが良い。これほどまでに期待してしまうバンドはなかなかいない。gumble grumbleの音楽にこのコラムをきっかけに触れて欲しい。

また、音楽も聴いて欲しいですが、是非1度ライブに足を運んで、世界観を体感してほしいバンドでもあります。 私は、時間と共に成長していく彼らの後姿をこれからも追いかけていきたいと思っています。




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grumble grumble(グランブルグランブル)

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