京都GROWLY(グローリー)
- 京都府京都市中京区西ノ京星池町214
- アクセス
- 地下鉄二条駅より徒歩2分
- キャパシティ
- スタンディング 約200名
- TEL
- 075-366-6369
- 問い合わせ
- https://growly.net/form/3input.html
- 2025年1月以降の問い合わせ
- kps@growly.net
- 公式HP
- https://growly.net/
アーティストのために、音楽と人が繋がる場所を作り続けている人ーーこれが今回取材を行った伊藤航太氏に対する印象である。若い頃からバンドマンとして京都GROWLY(以下、グローリー)のステージに立ち、正社員となりブッキングを担当していた伊藤氏。その後、地元の東京に戻り、いろいろな経験を得て再び関西へ。2019年にレーベルやマネージメント、イベント企画など、アーティストを全方面から支えるキャットウォークエンターテイメント合同会社を設立し、2022年頃から再び京都グローリーの運営にも携わるように。京都グローリーというライブハウスを軸に、彼が目指しているインディーズシーンの未来についても語ってもらった。
ーー伊藤さんが上京なさる前、京都グローリーでブッキングを任されていた際、どのような信念やこだわりを持ってました?
伊藤:2015年~2018年の3年間グローリーで働いてたんですね。その頃から現在に至るまで自分の中で変わらないのは“アーティストファースト”であること。アーティストが持っている大義名分を最大化する、自己実現を手伝うってスタンスは一貫してます。音楽をやる理由や目的って、アーティストによって様々だと思うし、どんな理由も正解だと思ってるんですね。最終的には、このイベントに参加してなにかが変わった……と思ってもらえると嬉しいですね。
ーーブッキングする際に、最初に決めること、最初に意識することは?
伊藤:基本どんなイベントであっても、1組中心になるアーティストの視点を考えますね。僕の(ブッキングの)パターンは、まず1組中心になるアーティストの出演が決まって、そこから走り始めることが多いです。Aというバンドに対して、お客さんとの互換性が高そうな他のバンドをあてて、お客さんのリアクションを探るとか。あるいはジャンルが近いアーティストを持ってきて、またお客さんの反応を探る。メインになるバンドのメリットを探って、なおかつ対バンする他のバンドにとってもメリットになるように、その最大公約数を探して、オファーをしていきますね。ただバンドが4人おったら4人のスケジュールが合わないとか、そもそもその日程に別のライブが入ってるとか、ツアーが決まってるから、その日出るとお客さんが分散しちゃうかも……とか、バンド側のスタンスもしっかり聞いて、決めていきますね。まぁ、オファーは基本、断られるくらいの気持ちでやってます(笑)。
ーー元々は東京出身の伊藤さんが、最初に関西に住んだ際に、音楽シーンに感じたことを教えてください。
伊藤:最初の印象はメジャーレーベルとか全国区のマスメディアの拠点じゃないのが面白いし、いいことだなと思いました。例えば東京だったら、中~大規模のライブハウスで週末にライブをするのは、やっぱりメジャーなアーティストが多い。でも関西では、インディーズで人気があるアーティストが週末に同じ規模のライブハウスでメインアクトとしてやってるんですね。FM802とか大阪キーのラジオ局でもインディーズを特集してたり。その様子を見て思ったのは(東京に比べて)しっかりインディーズで活動し、叩き上げで大きなステージに立つチャンスが多いんだな、と。その分、現場の生の声が新鮮だし、すごく大事なんですよね。
ーー京都に絞っていくとどんな印象があります?
伊藤:京都府って人口に占める学生の割合が日本で最も多い場所なんです。例えば滋賀、兵庫、広島、岡山あたりで高校時代を過ごした子が、京都の大学を受験して、下宿したり1人暮らしを始めて4年間過ごす。いろいろな大学の課外活動が盛んな中で大学の軽音楽サークルやバンド活動も盛んで、学生たちが自発的に音楽を楽しむ文化が根付いているんです。その中で生まれる新しい音楽やスタイルが、京都ならではの音楽シーンを形成してるんじゃないかと思います。
ーー大学によってカラーがあったりもするんでしょうか?
伊藤:ありますねー(笑)。これは日々、ライブハウスで働いている中で、初めてわかったことですけど、出身大学ありきで音楽を語ることが結構多いです。そういう会話を聞いて“珍しいな、東京ではなかったな”と思ってました。
ーー今のお仕事をやられていて1番嬉しさを感じるのはどういう瞬間ですか?
伊藤:僕、2021年から『シンガロンシンガソン』っていうサーキットイベントを大阪で開催しているんですね。ここ最近、その京都編をグローリーでやるようになって。グローリーが入っているビルは、他の階はスタジオだったり、ライブもできるスペースだったりして、グローリーのビルをサーキットみたいに使うことができるんです。で、『シンガロンシンガソンKYOTO ビルフェス』っていうのをグローリーでやっていて。このイベントを通して、お客さんから新しいアーティストに出会ったって聞いたり、アーティスト同士の交流が始まって自分の企画ライブに誘いましたみたいなアクションがあったりした。このときは、お客さんにもアーティストにも、刺さる出会いの場所、音楽人生が豊かになる場所を作ることができたんだなって思ったときには嬉しかったですね。
ーー最近おすすめのバンドを教えてください。
伊藤:既に注目されているバンドですが、トップシークレットマン。ライブが本当に圧倒的でしたね。それから、結構活動歴も長いアーティストで『シンガロンシンガソン』にも出演してくれたシンガーソングライターの中村千尋さん。シンガーソングライターでアコギ1本でやりたいなら、これくらい個性出してレベルが高くないとダメだよな……って思うほど曲のクオリティーが高かったです。あとずっとグローリーでやっているバンドだと、171はすごいですね。3ピースでかなり爆音で。ナンバーガール由来のオルタナティブで、今の世代の最新系ってスタンスだと思うんですけど、曲もライブもクオリティーが高い。今、人気がありますね。先日やったグローリーでのワンマンライブもソールドアウトしてました。
ーー最後に、インディーズシーンの“Eggs(卵)”たちにアドバイスやメッセージをお願いします。
伊藤:ライブでもリリースでも、やって終わり出して終わりじゃなくて、次のライブまで次のリリースまで、どう自分のバンドと向き合うかが大事だと思うんです。そういう期間がバンドの根幹を作っていくと思うんし、そこを作ることができるのはバンドメンバー自分自身たちしかいない。そういう中で、バンドにとって必要ないろんなものが熟成されて、次のアイディアが出てきてアクションに繋がっていくんですよね。ライブが終わった直後、ライブハウスのブッキング担当から“次のライブいつにする?”とか聞かれたりしますけど、今日のライブがどうだったかもわからん、お客さんの反応もわからん、そんな状態でライブ決められへんやろって言うんです。次の方向が見えない、宙ぶらりんのままステージに立っても意味がない。でも、目標が決まって環境が整ったら、アーティストは、絶対にいいパフォーマンスをするはずなんですよ。で、アドバイスを……って、今の質問に答えるなら、無理して次のライブは決めるな、ですかね。熟成期間を大事にして、次を明確にして進んでいってください。
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