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公園で空を見上げていた。 空の上に居る父親のことを想った。 ふと、 なぜ人は、亡くなった人の居場所を 地下深くではなく、空に居ると思うのだろうか、 それこそ、お墓に埋める、という習慣を持っているのに。 なぜだろう、と一瞬疑問が頭をよぎった。 そして、一瞬で回答がすっと胸に降りてきた。 それは、空が綺麗だからだ、と。 残された人は皆、旅立った人に 綺麗なところに居てほしい、そう願っているからだ、と。 だから、私も、父が空の向こうに居ると、 皆が思うように、そう思っている。 青い空の向こうに。 そう思うと、 太陽の陽射しは、なんて優しく温かいんだろう。 頬を撫でる風は、なんて心地が良いんだろう。 いつも、よく思うことがある。 毎年、春が必ず訪れてくれる。 昔、東日本大震災があった時、 日本全体がとてつもないネガティブに陥ってて。 それでも、その年もいつも通り春が来て 桜が咲いた。 あの通勤路沿いに爛々と咲いていた桜に、 どれだけ、心が救われただろうか。 今は、梅がちらほらと咲いてきていて、 この公園も、きっとそのうち桜にあふれるのだろう。 そして、また、私や皆を慰めてくれるのだろう。 家に帰って、ギターを手に取った。 Aメロのコードはもうずいぶん前から決まっている。 自分なりに、春の風をとらえられたかも、と思っているものだ。 そして、イメージが残りのコードになり、メロディになり、歌詞になる。 まるで、パズルの終盤の様に、ピースがはまっていく。 できた曲は、「サクラバナ」 この曲を、旅立った父親と、残された母親の二人に 送りたいと思う。二人の微笑みを心から願って。
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