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作詞:齊藤信幸
作曲:齊藤信幸
振り返る犬 どうにも腹が減って耐えきれず 仕方なく外に出た 人がいないのを見計らって コンビニでカップラーメンを買う 行き止まりの公園で食ってると 犬が寄ってきた 汚れてやせたその犬に何だか見覚えがあった 今みたいになる前 スーパーでバイトしていた頃 毎日犬を連れて買い物にやって来るじいさんがいた 20円引きのもやしを持ってのろのろ小銭を数え 外につないでおいた犬を連れてとぼとぼ帰っていった 死んじまったんだね あのじいさん お前 野良犬になっちまったんだね 俺は部屋から出られない お前は家がない しょうがねえ これやるから食いなよ 俺は何となく犬を家に連れて帰った めんどうくさいから名前は そうだ「犬」にしよう 遠く 東の空に 朝日が昇ろうとしていた わかったよ 静かにしろ 散歩に行けばいいんだろう しょうがねえから何年ぶりかで明るいうちに表に出た あくびをしながら歩く こら そんなにはしゃぐな しばらく行くうちに俺は犬の妙なくせに気づいた 何メートルかごとに立ち止って 俺を振り返る 坂道 曲がり角 水たまり 俺が遅れそうな場所で とにかく俺を振り返る 何度も 何度も ところどころアスファルトが歪んでいる さびれた通り いつもそうやって歩いてたんだな ゆっくりだったもんな あの じいさん でも自分の速さで 別にいいんだよな 競争してるわけじゃないんだし どうでもいいことに ずっとこだわってきたよな 自分をまず外してから 犯人を探してた お前 犬の割には いろいろわかってるじゃないか とりあえずプールの監視員を 夏の間はやる まわりは年下ばかりだけど とにかく気にしないことにする 電源を切れば消えるモノ 俺を否定しないモノ 決して俺を傷つけないモノは みんな空っぽだった おっと 調子に乗るな 犬 別にお前に 教えてもらったわけじゃないからな 本当は知っていたんだ わかっていたんだ 部屋に鍵をかけたときから 古いビーチバッグ 母親に頼んだ弁当 籠に突っ込んでなまった足で自転車をこぐ そっと 振り返ったら 見送る犬と 隣りに
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