楽曲解説

コロナウィルスで悲しまれている方々へ まずは、コロナウィルスで亡くなられた方々にお悔み申し上げます。 大事な人が死ぬというのは、僕も経験があります。言葉では言い表すことができない話ですが、お時間があればお読みください。 コロナウィルスで亡くなられた方々の存在が報われるとして、その方法のひとつとして『忘れない』ってことがあると思いますが、『忘れない』というのは、その人と過ごした日々や、その人の面影を感じることであり、その人のすべてを、好きだったところも、嫌いだったところも、思い出せることすべてに対して『忘れない』ってことなのでしょう。きっとそこには悲しみや苦しみも含まれるかもしれません。 僕は、この世界の現状を知り、音楽制作をすることで時間をかけてゆっくりと思考を巡らせ、『今生きているあなたが、今はもういないあの人に愛されたあなたこそが、誰かにとって大切な存在であることも忘れてはならない』と考えるに至りました。 僕は、死んだ人も生きている人もいつでも心に戻って来ると考えます。僕がつくりたい音楽のテーマは、一貫して『懐かしさ』です。それは、昔の曲をなぞりたいというわけではなく、僕は懐かしさを『今、この一瞬を大切にしたときに流れ出る未来への憧れ』という落とし込みかたをして表現したいと考えています。ある時親父の背中をみて、ある時人を好きになって、そんな憧れの人々と自分の今と未来を重ね合わせた時、未来が過去の憧れに近づこうとする。その心理を『懐かしさ』と呼びたい。 僕の考える懐かしさをこの曲の奥底で感じとってもらえたらと思っております。聞くには忍びない曲だと思いますが、真剣に考えた作品なので1度最後まで聞いて色々なことを思い出してもらえたら幸いです。あなたが大事な人との時間を思い出して、これからも守ってあげられるように願って。コロナ撲滅。青写真ボーカル稲橋