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鈴木窓司のオリジナルアルバム「branch」の8曲目に収録されている楽曲「スネルの窓」
作詞:鈴木窓司
作曲:鈴木窓司
この思考が追いついた頃には翡翠の体は泡になっていた 散る花弁が渦巻いた声を抱える様に水に溶けて消えた 裾に滲んだ雪融けが何故だか心地良い日々は遠くになっていた 形の無い物ばかり探して朝となり夜とともに眠る 玉響の夢に怯えているのは それがどうも鮮やかなまま消えないでいるから 揺れ落つる青葉 映ゆる水面に沈んだ言葉に苛まれては 分からないでいるまま体は朽ちてゆく あなたは揺らめく幻影 まるで消えゆく前の亡霊 ほんの少しだけで構わないから驟雨に惑う心根を覚えて ただずっとこの幽かな夢が覚めないでいるままなら良かったのに まだそっとあの静かな春が穏やかに続くなら良かったのに この思考が追いついた頃には魚の涙は烏になっていた いつか誰かの事を啄んでは消え果ててゆくのだろう 細流の中で揺れる彼岸花 届きそうで掴んでみてもそこにはいない 揺れ動く心 長く鳴るこだまの様な声に惑わされては 分からないでいるまま心は錆びてゆく あなたは過ぎてゆく明線 流れ辿り着きしは茫然 ほんの少しここに残っていて このささやかな願い事叶えて ただずっとこの確かな風をうち浴びているままなら良かったかな まだそっとあのいつかが遥か 鮮やかに残るなら良かったかな まるで違う世界の住人の様ね 光はこの窓に閉じ込められている 私にも分かる声でもって話して あなたの心を語って 篝火の様な夜の底に沈んだ 昴星が開いて光の尾が閉じた 束の間の心を明かせるのならば 今だけはどうか笑って
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