mouse on the keys world tour 日記|6日目「ヨーロッパ・イギリスツアー初日、トゥールーズ公演」

mouse on the keys world tour 日記|6日目「ヨーロッパ・イギリスツアー初日、トゥールーズ公演」

2025/11/24

ヨーロッパ・イギリスツアー初日!トゥールーズ @ Le Rex公演

2025年11月6日(木)15:30

トゥールーズの中心部から少し離れたアルノー・ベルナール地区にある本日のヴェニュー「Le Rex」にゲットイン。 

ここは、東京で言えば高円寺や下北沢のような、多様な文化や人種が入り混じる活気あるエリアだ。 

かつての映画館を改装したというこのハコは、ネオン管が光るレトロな外観が象徴的。ロック、テクノ、コメディまで……トゥールーズのアンダーグラウンドなカルチャーを一手に引き受ける、地元の音楽好きに愛されるヴェニューだ。 

通路を抜けると、そこはスタンディング400人規模のメインフロア。 

黒一色のストイックな内装かと思いきや、バーカウンターの頭上にはシャンデリアが揺れている。 この縦長の造りが、ステージ前の熱気と、グラスを傾ける後方の空間を絶妙にゾーニングしている。 

16:30 pm

mouse on the keysサウンドチェック。 

今日はTOTORROとのツーマンイベント。 

彼らがトリで、我々はトップバッターだ。TOTORROはサウンドチェックを転換時に行うこととなり、予定よりも我々はゆったりとサウンドチェックができた。 

諸事情によりシンガポールで断念していたVJを、ヨーロッパ・イギリスツアーではほぼ可能となった。今回のVJ操作は、自分(川﨑)のドラムパッドでトリガリングして行う。実は、この日が初めてこのシステムで臨むライブ。ゆったりサウンドチェックできたのはラッキーだった。 

TOTORROのメンバーと対面。5月にロンドンでの『Portals festival 2025』で彼らと対バンしていたが、当日は会えず、今回初対面だ。我々mouse on the keysは、今年の5月、8年ぶりのヨーロッパツアーを始動したわけだが、TOTORROも7年ぶりの活動再始動のツアーとのこと。この2バンドでの企画は、現地でも期待されているようだ。 

 2日後のBordeauxでもTOTORROと2バンド企画を控えており、彼らと親睦を深められる良い機会である。楽しみだ。 

18:00 pm

サウンドチェック終了。物販もバッチリセッティング完了。 

19:00 pm

開場。徐々に来場者が増えていく。 

19:30 pm

mouse on the keys演奏スタート。 
最終的に300人ほどの集客で、20〜40代のインストバンドやマスロック好きが集まっているという印象だ。 

シンガポールの回の日記でも触れたが、海外ツアーでは、ほぼ同じセットリストで、国や地域を跨いで連続してライブができるので、演奏が仕上がっていく。当たり前だが、海外において我々を生で体感できる機会が少ないため、来場者の熱量はより高い。この日も曲間の歓声が凄まじい。 

20:30 pm

我々は、60分の演奏を終え、TOTORROの転換とサウンドチェック中に、ケータリングをいただく。 

ヨーロッパツアーでは、会場に軽食とディナーが用意されている。今日は、ヴェニュー横のモロッコ料理屋で、クスクスなどをいただいた。クスクスは今や「フランス人が好きな料理ランキング」で常に1位か2位を争う国民食とのこと。日本でのカレーライスのような立ち位置らしい。かつてモロッコやアルジェリアがフランスの保護領だったため、北アフリカからの移民が多く、食文化が完全に浸透しているのだ。ヘルシーで美味しいが、スープで煮込まれた「ピマン・ヴェール(緑唐辛子)」というくせ者には注意が必要だ。新留は、それを思い切りかじってしまい、あまりの辛さにのたうちまわっていた。 

21:00 pm

TOTORRO演奏スタート。 

7年のブランクがあるとは思えないタイトな演奏。それもそのはず、この日までに、すでに数十回のライブをこなしてきたという。さらに、活動休止中でも各メンバーがサイドプロジェクトで活動し、音楽家としての切れ味を保っていた模様だ。彼らは、ポストハードコア/マスロックという手法を使いながらも内省的にならず、独特の陽気さを持っている。彼らが育った地元レンヌのポップな音楽土壌が色濃く反映されているからだろう。彼らとmouse on the keysとで音楽的出自が近くても、お互いの土壌の違いがそれぞれの音楽性に出ていて、実に面白いイベントになった。 

22:30 pm

TOTORROのライブが終了。 

両バンドの物販は大賑わい。我々メンバーも物販に立ち、販売、トークとサインを行った。「10年前から聴いているよ」と声をかけられたり、ヴァイナルを大人買いする人もいて感動する。5月の時にも感じたが、8年前よりも物販がよく売れるし、集客も増えている印象だ。ここでまた、バンドを続けてきて良かったと実感。コロナ後は、ライブ本数を減らし、海外にあまり出なくなっていたが、こうして海外ツアーが再開できて、本当に良かったと思う。 

23:30 pm

機材搬出。 
現地プロモーターやスタッフに別れの挨拶。TOTORROのメンバーとも2日後のBordeauxでの再開を約束。  

我々は、ホテルに戻り、翌日に備え就寝。 

mouse on the keys at Le Rex, Toulouse, France(2025年11月6日)SET LIST

  1. 01. The Dawn  
  2. 02. Completed Nihilism  
  3. 03. Spectres de Mouse  
  4. 04. Seiren  
  5. 05. 最後の晩餐  
  6. 06. Womb  
  7. 07. Raumkrankheit  
  8. 08. Ouroboros 
  9. 09. Praxis  
  10. 10. Emergence  
  11. 11. Earache  
  12. 12. Toccatina 

執筆:川﨑昭(Dr. / Leader) 
撮影:新留大介(Key)、川﨑昭、金谷佳弘 

Eggs あなたの音楽を世界にアカウント登録へ
thumbnailImage

この記事を書いた人

Eggsスタッフキュレーター

インディーズや若手アーティストの音楽と出会える無料音楽アプリ「Eggs」のスタッフです。 Eggs登録アーティストから気になった曲やおすすめしたいアーティストを紹介していきます!

ランキング

デイリーランキング・2025/12/05

1

arrow_drop_up
thumbnailImage

ミナトロジカ

2

arrow_drop_up
thumbnailImage

the奥歯's

3

arrow_drop_up
thumbnailImage

Marie's Girl

4

arrow_drop_up
thumbnailImage

Sunny Girl

5

arrow_drop_up
thumbnailImage

ammo

ka-i2_1rxiqpl8w7dq7mvdn_yxuw2vispmn-0h3g6t1hb4hu-ihy2tyiy