こんにちは、Siririnokの西岡です。
最近のSiririnokは少しずつスタジオ作業が増えている。
長い間作業場での制作が定着していたので、久々にアンプの音を体感すると身体が震えた。
最近ではアンプの音もソフトウェア上で再現できるようになりつつあるけど、それでも実際の空気振動やアナログ回路の挙動はまだ完全には再現されないのだとか。
とはいえ本物のアンプを使うとなると騒音の問題などもあり、これをヘッドホンだけで完結できるソフトウェアの恩恵は計り知れないので、こればかりは一長一短に感じる。
それでもこの感覚を味わうと、たまには実機と触れ合うのも大切だなと思ってしまった。
※久しぶりのスタジオ
こういうのは芸術以外にも当てはまると思う。
先日半日旅行で栃木の大谷資料館へ行ってきた。
今ではアートスペースとしても浸透しつつあり、映画やミュージシャンのライブ映像など、画面上で目にすることは多々あった。
それでも実際に自分の足で訪れてみると、70年にも及ぶ採掘の軌跡に圧倒されてしまった。
今でこそ展示用途で丁寧に整備されているものの、採掘痕のような肉眼でないと識別できない当時の残滓は、いざ目の当たりにすると積み重なった歴史を感じ取ることができ、思わず息を呑んだ。
※大谷資料館入り口、この地下がとんでもない
※栃木といえば
こういった図らずも出来上がった構造物は、建築アートとはまた違う美しさがあるように思う。
祖父がかつて設計士を志していた程の建設好きで、祖父の作業場はいつもどこで拾ってきたのかも知れない石や木の枝が飾られている。
聞くと旅先で見つけた火山石や流木など、思いがけず目に止まったものを持ち帰っていたのだとか。
確かに人の思想が必要以上に反映されていない物を見ると、本当に偶然の産物なのだなと思う。
長い年月をかけて形作られた物だと尚更説得力もある。
※祖父のアトリエ、瓶の中に石が詰められていた
スケールの違いこそあるものの、採掘場も長いルーティンの中で今の姿になったわけで、時間がもたらす力の大きさは計り知れない。
なんだか唯物論みたいな話になってきてしまったので、今回はこんなところで。
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