"ビクターロック祭り2016"の出演権をかけた"ワン!チャン!!~ビクターロック祭りへの挑戦~ supported by Eggs ライブ審査"が東京・大阪の2会場で開催され、個性豊かな計19組の出演者が熱演を繰り広げた。
Text:蜂須賀 ちなみ
Photo: 田中 聖太郎
東京編トップバッターのChroniCloopは、歌心に満ちた「ハートレイト」、疾走感バツグンの「夜明ケ街ビイトコウル」と二面性を打ち出す選曲で挑み、続く女子高生のカホリはキャッチーなロックンロールを天真爛漫に鳴らし「メガネがないのうた」では"ないジャンプ"も勃発するなど盛り上がりを見せた。3組目のRAMMELLSは艶やかな女声ヴォーカルとジャジーなサウンドが特徴的。音と音の空白でも魅せる珠玉のアンサンブルで空気を一変させる。こちらも同じく女子高生のにゃんぞぬデシは、慌てふためくようなMCと、アコギを鳴らし情感豊かに歌う演奏のギャップで強烈な個性を印象づけた。
男女5人組バンド、kikiはブラック・ミュージックを基盤としたサウンドを日本人に親しみやすいポップスとして昇華させた腕前が光る。慈愛に満ちた言葉たちを包容力のある歌声で届けるのは沖縄を中心に活動する桃南。観客も静かに聴き入り、世界観に浸っていた。全身全霊の3ピース・サウンドをまっすぐに届けたORIEは、ツイン・ヴォーカルの痛快な掛け合いを繰り広げた。さしすせそズは"台湾行きたいわん"と珍妙なコーラスを含むユーモア溢れる1曲目でスタートし、王道ど真ん中のサウンドで攻める「ベンチウォーマー」を演奏。続く、とけた電球は、ニュー・ウェイヴや渋谷系をルーツとした洒落たサウンドとどこか女々しい歌詞とのギャップも興味深く、奥行きのあるサウンドで会場全体を飲み込んだ。
そして、東京編のラストはヤバイTシャツ屋さん。演奏前に自らが"ビクターロック祭り"に出演した場合のメリットをプレゼンしつつも、一度聴けば忘れられないフレーズを組み込んだ曲とともに会場を大きく盛り上げ、この日を締めくくった。
2日間のライヴ審査の結果は......
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