5周年イヤーを迎え、5週連続配信中のosage。1曲1曲に込めた思い。

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Text:飯嶋藍子
Photo:ゆうばひかり


新生osageの先制パンチ“ニューロマンス”

——1曲ずつお伺いしていきたいと思います。まず、1月3日にリリースされた”ニューロマンス”。これまでの楽曲と雰囲気が全然違うしパワーもあって、最初から飛ばしている印象を受けました。ギミックがちりばめられながら、全体として無骨なかっこよさも出ていますよね。

山口:配信1発目は、もう別人になりたかったんです。インパクトのある始まり方をしたかったし、「本当にこれosageなんですか!?」っていうみんなの驚いた顔が見たくて、先制パンチを撃つつもりでこの曲を1曲目に持ってきました。

クサマ:レフティさんがベーシストっていうことで、自分の狙いたい部分はそのまま残しつつ、ベースをすごくブラッシュアップしてもらったんです。それがすごく勉強になりました。僕としてはosageに正式加入して1作目の音源なので、どうしても妥協したくないという気持ちが強くて。それでメンバーに対して強く当たってしまった部分もありました。だから、自分自身にも向き合ったし、メンバーともいろいろ話し合いをして。

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田中:そんなキツく当たらてないような気がする(笑)。僕とクサマはリズム隊だから特に話す機会が多かったし、”ニューロマンス”は今までより3段階くらい上の演奏を要求される曲だったので一緒に個人練習に入って、お互いにちゃんと仕上がってるか確認し合ってました。osageにとって強いエッセンスになっていく曲だと思ったので、今までに比べてプレッシャーが段違いだったし、しくじれないっていう気持ちがあって、僕としてはチャレンジを続けた曲です。だからこそ、後悔がないかと言われると、ちょっと難しい。もっとできたかもしれないし、これが全力だったかもしれないし、答えが出せない部分が多いです。

——新しい挑戦、ある種生みの苦しみみたいなものを感じる曲だったんですね。

田中:そうですね。ただ、この曲ができてめっちゃ良かったと思っています。ほかの曲にもいい影響が残る曲だし、演奏スタイル自体にも変化があったので、個人的にはこれからどんどん思い入れが強くなっていきそうだと感じています。

現在地をストレートに描く“Sonic blue”

——続いて”、1月10日リリースの“Sonic blue”は、ストレートで疾走感があり、まさにosageの真骨頂という曲ですね。

山口:継ぎ足しの秘伝のタレ、本家の味って感じです。ライブができなかった時期にライブハウスっていいなと改めて感じたのと、音楽を始めた時のまっすぐな感じやステージへの憧れを思い出して。そして今、見上げるだけだったステージに僕らも徐々に上がっていけている。僕ら、最初は練習しないで非常階段でずっとダベってたんですけど、その時に見てた空の感じをこの曲で歌いたかったんです。そのイメージに合わせてサウンドのドライブ感やビートが立ち上り、最後シンガロングに持っていきました。

田中:本当に背伸びせずに今まで積み重ねてきたものをそのまま出した等身大の曲なので、レコーディングもすごくスムーズで楽しかったですね。

メンバーへの思いを綴った”誰も知らない街で”

——この曲の並びから物語が浮かび上がってきますね。1月17日リリースの”誰も知らない街で”も本家のタレ系の楽曲です。ただ、”Sonic blue”は自分が動いている感じ、”誰も知らない街で”は景色が流れていく感じがして、どういう視点の違い持っていたのかなと。

山口:”Sonic blue”は自分が見てきたものなので、自分視点で一人称の語り口になっているんですけど、”誰も知らない街で”は自分の視点というより、その街自体が主役になっているんです。恥ずかしいんでんすけど、実はこの曲ってメンバーに書いた曲で。僕が君の話をするではなく、「僕たちの話をしよう」という歌詞になっているので、聞こえ方や視点の違いが出ている気がします。

——メンバーに書いた曲だということは、最初からみんなに共有していたんですか?

山口:いや、言ってないんです。

田中:でも、僕はデモの段階で気づいていて。デモにはアウトロがあって、そこでケンタの語りがボソボソ入っていたんです。「ここなんて喋ってるの?」って個人的にLINEで聞いたら、「いや、恥ずかしいからあれは消す」って返事がきて。それで「あ、これ確実に俺らのこと書いてるな」って(笑)。でも、それをわざわざ金廣とクサマに言うのも、山口に確認するのも野暮だなと思って、ずっと隠していました。

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金廣:こういう曲、今まで書いたことなかったよね?

山口:書いたことなかった。いろいろ僕も不安定になっていた時期があったんですけど、そんな時に助けてくれたのがメンバーで、「これは忘れちゃいけない」と思ったんです。それと同時期に、この曲がCメロの部分からできていって。「何もなかったけれど、でも、この人たちは居た」ということを残した手段がこの曲でした。

デモに忠実に作り上げた“赤に藍”

——次の”赤に藍”はカッティングギターがすごく印象的で、ここからまた雰囲気がガラッと変わりますよね。より広がりが出てきています。

山口:これは大好きな赤い公園に向けて歌った曲ですね。

クサマ:フレーズに関しては結構オマージュを混ぜたりして、早い段階からこれでいきたいっていうかたちが決まってたよね。

田中:ある程度まとまっていて、レコーディング直前で微調整して完成させました。今回の5曲のなかではいちばんデモに忠実。モデルも言われる前からなんとなく感じ取っていたので、ドラムの打ち込みも最初から答えが見えて、作る過程が気持ち良かったですね。


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osage
2017年に精力的に活動を開始し、翌2018年に"murffin discs audition 2018"のグランプリを獲得。その後も、ヴォーカル 山口ケンタの独特な声と日常に寄り添うエモーショナルな楽曲で、若い世代を中心に注目されている。 2022年は結成5周年を迎え、同年1月3日より、5週連続配信リリース。

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